初めての京都開催ホームマッチは、なんと2試合同日開催です!
この日の1試合目の相手は、3度目の対戦となった木下アビエル神奈川です。京都カグヤライズにとっては通算12戦目の試合です。木下アビエル神奈川とはこれまでに2度対戦していますが、カグヤライズはいずれも勝ちを譲っています。しかしここはホームタウン 京都。たくさんのカグヤライズファンが見守る中、強敵・木下アビエル神奈相手に初勝利を狙います。
2023年12月25日 ベンチ入りメンバー
- 松島 美空 選手
- ドゥ ホイカン 選手
- 成本 綾海 選手
- ウェイ ウェンション 選手
- ユエン シュエジアオ 選手
- シャン シャオナ 選手
京都カグヤライズは3戦連続同じメンバーで挑みます。今までの試合のように、ダブルスを取ることができればチームは一気に勢いに乗れるでしょう。しかし、ダブルスの相手は長﨑選手と木原選手の『Wみゆう』ペア。一筋縄ではいかなさそうです。
第1マッチ:ドゥ ホイカン・シャン シャオナ vs 木原 美悠・長﨑 美柚
これまでダブルスでは3連勝を続けているカグヤライズペアと、長﨑選手と木原選手の強敵ペアとの対戦に、思わず緊張が走ります。
ドゥ選手は右シェークドライブ型、シャン選手は右ペン速攻型。対して、長﨑選手は左シェークドライブ型、木原選手は右シェーク異質攻撃型です。立ち回りではアビエルペアが有利ですが、変化ではカグヤライズペアも負けていません。
第1ゲーム 安定したコース取りで、中盤までリードする
まずはミスの少ないラリー展開で進みます。カグヤライズペアは安定したコース取りで攻めていき中盤までリードします。このまま有利に進むかと思いきや、アビエルペアがラリーのテンポを上げて攻撃。カグヤライズペアはミドルを攻められ、思うような攻撃ができないもどかしい展開が増えます。さらには長﨑選手のチキータ、木原選手のミート打ちに苦戦し、第1ゲームを8-11で落とします。
第2ゲーム 苦しい展開、緩急をつけて流れを変えられるか
第1ゲーム同様、長﨑選手の鋭いチキータに苦戦し、カグヤライズペアは流れをつかむことができません。長﨑選手のチキータからの木原選手のドライブやミート打ちで点差をつけられてしまいます。カグヤライズペアはタイムアウトを取り、いったん切り替えを狙います。タイムアウト明けで緩急や回転の変化も使うものの得点できず、6-11で第2ゲームを落とし、ゲームカウント0-2で敗戦となりました。
国際大会でも活躍する『Wみゆう』ペアを相手に戦ったカグヤライズペア。速いラリー展開と長﨑選手のチキータに苦戦し、ダブルス4連勝とはなりませんでした。しかし、ペアリングは確実によくなっており、戦術が徹底された試合でした。
第2マッチ:ユエン シュエジアオ vs 平野 美宇
両者共に右シェークドライブ型、実力者同士の対戦です。ミスの少ないパワフルなプレーが持ち味のユエン選手と、サービスからの速いラリーが持ち味の平野選手が、どう長所を出しつつ展開を作るのか、注目の一戦です。
第1ゲーム 多彩なサービスで翻弄
ユエン選手は平野選手のチキータを警戒してか、序盤からいろいろなサービスを使ってパターンを絞らせないようにしていきます。ラリーでは巧く緩急を使って、相手のタイミングを外し得点。この展開がはまり、第1ゲームはユエン選手が11-8で獲得します。
第2ゲーム さらにバリエーションを見せるサービス
第1ゲームではバックサービスを中心に使っていたユエン選手が、第2ゲームではフォアサービスに変更して試合を進めます。要所で巧みな緩急を使い得点を重ねます。しかし、平野選手も安定したバックドライブで得点し、スコアは10-10で並びます。このタイミングで平野選手にサービスがまわり、強烈な3球目攻撃がきますが、ユエン選手はなんとか粘って得点!第1ゲームに引き続き、第2ゲームも連取します。
第3ゲーム ミスの少ない攻撃展開
第1・第2ゲームで効いていた緩急を、第3ゲームでも徹底するユエン選手。サービスはフォアのサービスにほぼ固定し、ロングサービスの割合を多くしてゲームを進めます。ロングサービスからのラリー展開では互角の展開になりますが、ユエン選手の3球目攻撃が冴え、11-8で第3ゲームが終了。ゲームカウント3-0で勝利しました。
第1ゲームから声を出し、気合いと気迫を感じられたユエン選手。緩急を使ったプレーが相手に効果てきめんで、平野選手の得意な展開に持ち込ませませんでした。終始徹底した戦術で勝利をもぎ取る姿は、まさにトップレベルという貫禄を感じました。
第3マッチ:ドゥ ホイカン vs 張本 美和
2018-2019シーズン時のチームメイト同士の対戦です。両選手共に右シェークドライブ型で、強力な両ハンドが持ち味。似た者同士の激戦が予想されます。
第1ゲーム サービスを変更し得点を重ねる
序盤、ドゥ選手がYGサービスと巻き込みロングサービスで攻撃の展開を作ります。回転量の多いループドライブでは得点するものの、バック対バックのラリーになると安定した張本選手に押されてしまいます。終盤、シンプルな縦回転サービスに切り替えて追い上げを見せるドゥ選手ですが、点差を詰めきれず9-11で第1ゲームを落とします。
第2ゲーム 修正力と対応力
第1ゲームではラリーになると押されていたドゥ選手ですが、第2ゲームでは少し台から距離を取って張本選手の速いボールに対応し、得点していきます。さらに、サービスではいろいろな種類の回転やモーションを混ぜて出すことで、有利な流れを引き寄せます。11-5で第2ゲームを取り返しました。
第3ゲーム 勝負どころでのサービス変更
ドゥ選手は張本選手のチキータを警戒してか、YGサービスを主体にフォア前に球を出していきます。また、チキータ封じとして要所でロングサービスも出していきます。ラリー展開になると、スピードで上回る張本選手に苦戦し、スコアは9-9に。あと1本……というところで、ドゥ選手はサービスをシンプルな縦回転に切り換え、3球目のチキータで11-9となります。前ゲームに続き、第3ゲームを連取します。
第4ゲーム 張本選手に流れが傾く
このゲームを取ればドゥ選手の勝利が確定します。しかし、そう簡単にはいきません。ドゥ選手はバックのラリーを避けるため、張本選手のミドルやフォア側を狙います。それでも、張本選手の前陣での両ハンドドライブの安定感がどんどん上がっていき、点差が開いていきます。ドゥ選手のサービスが効きチャンスボールが上がる場面もありますが、そこを惜しくもミスしてしまい、さらに点差が開きます。そのまま流れを変えられず、第4ゲームを4-11で落とします。
ファイナルゲーム 緊張のゲームを制す!
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。張本選手の速いラリーに押されいきなり6-8になりますが、ドゥ選手は粘り2点を取り返します。そこからていねいな台上技術とラリーで相手のプレーを上回り、スコアは10-8とマッチポイントへ。最後はYGサービスで決め、11-9でファイナルゲームを取りました!ゲームカウント3-2での勝利です。
全体的に激しいラリーが繰り広げられた一戦でした。ドゥ選手は序盤ではなかなか相手のプレーを上回ることができませんでしたが、その後はサービス力や細かい台上技術などで点を重ね、勝利してくれました。試合後、少し安堵したような表情で握手に向かうドゥ選手が印象的でした。
第4マッチ:成本 綾海 vs 木原 美悠
成本選手は左シェーク異質攻撃型、木原選手は右シェーク異質攻撃型の、異質攻撃型同士の対戦です。異質の中でも、成本選手は変化よりの表ソフト、木原選手は弾きのいい表ソフトを使用しています。性質の少し違う表ソフトを使う両選手が、どのような展開でゲームを進めるのかに注目です。
第1ゲーム サービスからの展開が好調
成本選手も木原選手も、サービスからの速攻で試合を進めます。成本選手は相手をサービスに慣れさせないようにするため、毎回サービスの種類や回転を変えます。その甲斐あってかサービスからの得点が多くなり、しっかりと競っていきます。しかし、木原選手の厳しいコース取りに押され、一歩届かず9-11で第1ゲームを落とします。
第2ゲーム 表ソフトを効果的に使う
木原選手がサービス2本をミスして、2-0からの展開に。成本選手は第1ゲーム同様、サービスを変えながらフットワークを活かした攻めで得点します。レシーブではバックの表ソフトで返球し、変化を混ぜながらのラリー展開で点差をつけ、点を重ねます。ついに11-6でゲーム終了、第2ゲームを取り返します。
第3ゲーム 怒涛の大逆転!
第3ゲームでも両選手サービスから得点する展開が多く、淡々と試合が進んでいきます。中盤あたりから木原選手が成本選手の球質に少しずつ対応しはじめ、4点差をつけられてしまいます。しかし、そこから成本選手の思いきりのいいフォアハンドが冴え、6連続ポイント!ついには逆転し、11-10で第3ゲームを取ります。
第4ゲーム 木原選手の一方的な展開に
カグヤライズとしてはどうしても取りたい第4ゲーム、それは木下アビエル神奈川も同じです。木原選手が粘りを見せ、成本選手はなんと8-0のリードを許してしまいます。ここまで点差が開くと厳しいと考えたのか、次のファイナルゲームに向けていろいろと思考を巡らせているような様子です。そのままゲームは進み、2-11で第4ゲームを落とします。
ファイナルゲーム 気を取り直し、2点選手
6-6から始まるファイナルゲーム。成本選手は、前のゲームで効いていたサイドに抜けていく王子サービスを2本出し、先に得点します。木原選手も負けじとサービス2本で得点し、スコアは8-8で並びます。ここからはお互い1本ずつ取って9-9になりますが、成本選手は冷静です。レシーブではバック表を活かした変化と打点の速さを活かし、ついには11-9でマッチポイントを獲得!ゲームカウント3-2で勝利しました。
両選手共に、サービスやサービスからの展開が素晴らしく、終始得点率が高い試合でした。成本選手は、今ではあまり出す選手がいない王子サービスを大事な場面で使い分け、戦術の巧みさが光る試合となりました。
2022年12月25日、京都カグヤライズ vs 木下アビエル神奈川は京都カグヤライズに軍配が上がる!
初の京都開催ホームマッチで、見事に木下アビエル神奈川への初勝利を成し遂げました!ホームタウンの力は想像以上で、チームとファンの皆さまにはこれまでで一番の一体感がありました。コートの中も外も、まさに「一緒に戦う仲間」でした。
選手たちが点を1本1本取るたびに会場に拍手が鳴り響き、エネルギーをもらった選手たちが勝利すると客席にめいっぱいの笑顔が溢れる、チームとして絶対に忘れられないホームゲームとなりました。