京都カグヤライズ17戦目の相手は木下アビエル神奈川です。これまでの戦績は1勝2敗、前回の12月25日の対戦では3-1で見事勝利を収めました。
今試合は、今シーズンにおける木下アビエル神奈川との最後の対戦です。ここで勝利をして、ラスト3試合に弾みをつけたいところです。
2023年2月5日 ベンチ入りメンバー
- 成本 綾海 選手
- ウェイ ウェンション 選手
- マー ユーハン 選手
- ユエン シュエジアオ 選手
昨日の日本ペイントマレッツと同じオーダーで挑みます。木下アビエル神奈川は強力な4選手の布陣ですが、当たり方次第では勝てる見込みが充分にあります。特にダブルスで勝利できるか否かで、試合の結果が大きく変わりそうです。
第1マッチ:ウェイ ウェンション・マー ユーハン vs 木原 美悠・長﨑 美柚
ウェイ選手は右シェークドライブ型、マー選手は左シェークドライブ型です。対して木原選手は右シェーク異質攻撃型、長﨑選手は左シェークドライブ型です。
ウェイ選手とマー選手のペアは、昨日の試合でカットマンペアに敗れています。一方で、今回の相手のような攻撃型のペアにはこれまでいい勝負をしてきました。国際大会で結果を残した『Wみゆう』ペアへの挑戦は、どのような結果になるでしょうか。
第1ゲーム 見ごたえのあるラリー戦に
序盤からさっそく、長﨑選手の強烈なチキータが飛んできます。カグヤライズとしては、このチキータを封じてラリー戦に持っていきたいところです。
そこから、両ペア共に厳しいコースをついてのラリー戦になります。カグヤライズペアはアビエルペアが繰り出す前陣での速いテンポの攻撃に押され気味になり、なかなか得点できません。そのまま第1ゲームを7-11で落とします。
第2ゲーム 逆モーションのレシーブで反撃!
第1ゲームの流れのまま、カグヤライズペアは押されてしまいます。流れを変えようと、2点差が開いたところでタイムアウトを取ります。そこから、ウェイ選手とマー選手は逆モーションを入れたツッツキやフリックでアビエルペアの待ちを外し、攻撃の展開を作っていきます。この戦術がうまくはまり、よい流れを引き寄せました!カグヤライズペアが11-8で第2ゲームを取り返します。
ファイナルゲーム 木原選手の多彩なレシーブに翻弄される
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。ルール上、短期決戦となるためか、木原選手がレシーブで積極的に攻めてきます。カグヤライズペアは防ぎきれず、6-8とリードを許してしまいます。カグヤライズペアとしては先手を仕掛けていきたいところでしたが、アビエルペアに先手を取られ、7-11でファイナルゲームを落とします。ゲームカウント1-2で敗戦となりました。
難敵と呼べる長﨑選手・木原選手との対戦でした。フリックだけでなくチキータを使ってきたりと、アビエルペアが一枚上手に見えました。試合内容を見て、やはりサービスレシーブで先手を取った方が得点率が高いと再確認しました。
第2マッチ:ユエン シュエジアオ vs 木原 美悠
ユエン選手は右シェークドライブ型、木原選手は表ソフトを貼った右シェーク異質攻撃型です。ユエン選手が異質の選手にどんな戦術を立てて試合を進めていくかが楽しみな一戦です。
第1ゲーム パワフルな両ハンドが炸裂
序盤から、ユエン選手のミスが続いてしまいます。表を貼っている木原選手のレシーブに少しズレが生じ、ミスを生んでいるようです。しかし試合が進むにつれ、ユエン選手が徐々に修正し得点していきます。また、木原選手の打点の早い攻撃に対応するために台から少し下がり、そこから両ハンドを振って得点。ユエン選手が11-9で第1ゲームを取ります。
第2ゲーム 木原選手のカウンターに苦戦
第2ゲームでは、ユエン選手の攻撃ミスが少し増えてしまいます。そこでユエン選手はツッツキやループドライブなどつなぐボールを増やしますが、そこ木原選手にカウンターで狙われ、点差が開いてしまいます。ユエン選手はサービスを変えるも流れを変えられず、第2ゲームを7-11で落とします。
第3ゲーム 木原選手のミート打ちがユエン選手を苦しめる
両選手1ゲームずつ取って迎えた第3ゲーム。ユエン選手は、ここでも木原選手の変化のあるボールに苦戦します。木原選手の特徴的な打点の早いミート打ちとラリー中でのナックルボールが効き、ユエン選手が決めにいってもなかなか得点を重ねられません。ユエン選手はコースを左右に振って応戦しますが、木原選手に粘られてしまい、8-11で第3ゲームを落とします。
第4ゲーム サービスを変えて流れを変えたい
木原選手のミート打ちにまだ慣れない様子のユエン選手。木原選手の巻き込みサービスに対して、ユエン選手は台上に球を入れにいくレシーブだけとなり、流れが木原選手に傾いてしまいます。この流れを断ち切るため、ユエン選手がバックサービスを使うなど工夫を施しますが、得点につなげられず3-11で第4ゲームが終了。ゲームカウント1-3で敗戦となりました。
これまで対戦チームのエース級選手を倒し、勢いに乗るユエン選手でしたが、今回は勝利できませんでした。木原選手のサービス力と対応しづらいミート打ちに苦戦し、自身が得意とする3球目攻撃や5球目攻撃があまり出せず、悔しい結果となりました。
第3マッチ:ウェイ ウェンション vs 平野 美宇
初対戦のカードです。両選手、右シェークドライブ型で、プレースタイルもサービスから両ハンドを振っていく似た者同士です。先にレシーブを仕掛け、両ハンドの展開を作った方に得点が重なると予想できます。
第1ゲーム バックサービスで相手を観察
ウェイ選手のプレーに珍しく、バックサービスから始めます。平野選手の出方を見るため、サービスを出した後に全体がよく見えるバックサービスを使ったのでしょうか。その甲斐あってか、中盤まで競ります。しかし、平野選手の打点の早いカウンターで得点され、ウェイ選手は9-11で第1ゲームを落とします。
第2ゲーム 見ごたえのある高速ラリー
序盤から、平野選手の代名詞とも言える高速バックハンドが炸裂。ウェイ選手も平野選手のスピードに追いつき、高速ラリーが展開されます。しかし、ウェイ選手はあと1本が取れず、点差が開きます。ウェイ選手は流れを変えようと、サービスを巻き込みサービスに変えるなど工夫をします。それも平野選手にうまく対応され、第2ゲームを5-11で落とします。
第3ゲーム 平野選手のペースが続く
平野選手に流れが傾いたまま始まった第3ゲーム。なんとかこのゲームを取りたいウェイ選手は、縦回転系を中心にしたり、立ち位置を変えたりとさまざまな工夫を試していきます。試合が進み、ウェイ選手は平野選手のサービスレシーブでの微妙な回転量の差に苦戦。思わず表情を曇らせます。追いつけぬまま、最後は平野選手の連打を防ぎきれず、5-11で第3ゲームを落とします。ゲームカウント0-3で敗戦しました。
ウェイ選手は苦しめられながらも平野選手の高速卓球に追いつき、前陣でのコンパクトなスイングかつ打点の早いラリーが見られました。レシーブでは回転を切る・切らないといった戦術も見られ、レベルの高い試合となりました。
第4マッチ:成本 綾海 vs 張本 美和
ここも初対戦のカードとなりました。成本選手は左シェーク異質攻撃型、張本選手は右シェークドライブ型です。
今、勢いのある張本選手に、若手世代ではあまり見られない王子サービスを武器に、成本選手が戦います。
第1ゲーム 多彩なサービスで翻弄
まず、成本選手が張本選手のサービスに対して短めにストップレシーブをし、攻撃をさせないようにします。これで出だしがよい形になりました。成本選手自身のサービスではいろいろな種類のサービスを織り交ぜ、張本選手のチキータを封じます。この展開がうまくいき、成本選手が11-3で第1ゲームを取ります。
第2ゲーム 張本選手のギアが上がる
第1ゲームではサービスからの展開を中心にバック表の変化でも得点していた成本選手に対し、張本選手の修正が見られます。成本選手のバック表から出るナックルボールを狙い、そこを打ってきます。
張本選手は中学生でかなり若手の選手ですが、球の威力は凄まじく、成本選手は少し押されてしまいます。張本選手を止められぬまま、第2ゲームは惜しくも9-11で落とします。
第3ゲーム 王子サービスが効く!
成本選手は、序盤から思いきりのいいフォアハンドと王子サービスを使い、一気に5点差を作ります。成本選手の下回転に対するバック表の持ち上げが、張本選手に効果抜群!成本選手の誘うままに、張本選手は微妙な回転量で球がネットに引っかかったり、オーバーしたりとミスを生みます。成本選手はこのいい流れを維持したまま得点し、11-7で第3ゲームを取り返します。
第4ゲーム 両者、終盤まで競りあう
成本選手は、フォアドライブの回転量とバック表のナックルボールで張本選手を翻弄していきます。ラリー戦では互角のやり取りを見せ、両選手それぞれがサービスから得意な展開に持ち込んで得点していきます。成本選手は、張本選手の強烈なバックハンドとサービスエースもしっかり取りますが、張本選手が要所で強気に攻撃を仕掛け、それを防ぎきれません。成本選手は第4ゲームを9-11で落としてしまいます。
ファイナルゲーム どちらが取るかわからない、互角の戦い
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。両選手共にサービス2本から1本取り、1本取られるという拮抗した展開で、スコアは8-8になります。そこから成本選手がミスをして8-9となり、ここでタイムアウト。タイムアウト明けで9-9にしたいところですが、不運にもエッジボールで8-10になってしまいます。成本選手はサービスエース1本を粘るも、最後はラリー戦で競り負け、9-11で決着。ゲームカウント2-3で敗戦となりました。
多彩なサービスとバック表の変化で張本選手を翻弄した成本選手ですが、惜しくも負けてしまいました。ファイナルゲームまで王子サービスがよく効いており、成本選手のサービスの組み立て方が光る試合となりました。
2023年2月5日、京都カグヤライズ vs 木下アビエル神奈川は木下アビエル神奈川に軍配が上がる!
木下アビエル神奈川に2連勝したいところでしたが、0-4と悔しいストレート負けになりました。どのゲームもよいところまでいきましたがあと1本が取れず、アビエルメンバーの勝負どころの強さに唸る試合となりました。2022-2023シーズンでのカグヤライズの試合はあと3試合。順位を上げるためにも残りの3試合で勝利を収め、勝ち点につなげていきたいところです。