京都カグヤライズ5戦目の相手は、開幕戦で対戦した九州アスティーダです。前回の対戦では、激戦の末に敗戦してしまいましたが、今試合ではどんな戦いになるでしょうか。
2022年10月8日ベンチ入りメンバー
- 松島 美空 選手
- 成本 綾海 選手
- ウェイ ウェンション 選手
- マー ユーハン 選手
- ユエン シュエジアオ 選手
- ファン ユーウェン 選手
今試合から京都カグヤライズに新戦力が加わりました!マー ユーハン選手とユエン シュエジアオ選手です。2人は中国出身の選手で、ユエン選手は過去に中国のナショナルチームにいた実績を持つ実力者です。
第1マッチ:ウェイ ウェンション・マー ユーハン vs 塩見 真希・出澤 杏佳
ウェイ選手は右シェークドライブ型、マー選手は左シェークドライブ型です。対し、塩見選手は右シェーク異質攻撃型、出澤選手は右シェーク粒高攻守型です。
京都カグヤライズは前回までとはペアリングを変え、ウェイ選手とマー選手のペアに。九州アスティーダのペアは前回の対戦と同様の塩見選手と出澤選手の異質ペアで登場です。相手ペアの異質ラバーをどう攻略するかが勝利のカギです。
第1ゲーム 初めてとは思えないペアリング!
九州アスティーダペアが異質系ペアということもあり、序盤からウェイ選手とマー選手はボールを入れることを意識して攻めていきます。連打で得点していきながらもツッツキをしっかり入れにいくなど、カグヤライズペアは九州ペアのミスを誘う展開でも得点して11-8で奪取します。
第2ゲーム よい流れを引き継ぎたい
ここを取れば勝利する第2ゲームでしたが、九州アスティーダペアがそれを阻みます。ウェイ選手とマー選手は第1ゲーム同様に、相手ペアが繰り出すツッツキや台から出るか出ないかの難しい返球をつなぐよう徹底しますが、そこを塩見選手と出澤選手に狙われてしまいます。なかなか乗れず、2-11で第2ゲームを落とします。
ファイナルゲーム 最後まで粘る
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。九州ペアに粒で変化をつけられますが、カグヤライズペアはしっかり打点を落として回転をかけながら入れていきます。しかし塩見選手のサービス2本で得点されてしまい、カグヤライズはタイムアウトを取ります。タイムアウト明けからも挽回できず、7-11でファイナルゲームを落とすことに。ゲームカウント1-2で敗戦となりました。
ウェイ選手とマー選手という初ペアで挑んだ試合で、初めてとは思えないラリーや戦術を見せてくれました。1ゲーム取っただけに悔しい敗戦となりましたが、今後このダブルスが主力ダブルスになっていくのではないかと思えた試合でした。
第2マッチ:ユエン シュエジアオ vs 牛嶋 星羅
ユエン選手は右シェークドライブ型で、牛嶋選手は右シェークカット型です。
4シーズンぶりにTリーグに帰ってきたユエン シュエジアオ選手。カットマンの牛嶋選手に対して、どんな戦術でプレーを見せてくれるのか注目です。
第1ゲーム 点差をつけ、ゲーム先取なるか
ツッツキでコースを散らし、決め球はミドルへと安定した攻撃を見せるユエン選手。対する牛嶋選手は、ゲームが進むにつれカットの安定性が上がります。まずはユエン選手が安定した立ち上がりで点差をつけるも、徐々に牛嶋選手が追い上げを見せ、ついには逆転。京都カグヤライズは10-11で第1ゲームを落とします。
第2ゲーム ユエン シュエジアオ選手圧巻のプレー!
第2ゲーム、ユエン選手はうまく台上の長短を使い分け、ドライブでは緩急をつけてカット打ちをしていきます。7-1と引き離し、この勢いのまま第2ゲームを取るかと思われましたが、牛嶋選手が安定感のあるカットで、またもじわじわと追い上げを見せます。ユエン選手はネットインのボールも手を伸ばして取るなど執念を見せ、11-6で取り返します。
第3ゲーム 一歩も引かないシーソーゲーム
第3ゲームではお互い一歩も引かない展開となり、粘りに粘りミスを誘い合うという我慢比べのような形で進んでいきます。中盤あたりから牛嶋選手のミスが少し増え始め、ユエン選手はそれを逃しません。流れが変わるようなタイミングで、牛嶋選手からの少し台から出たサービスまでも狙い打ち、11-5でユエン選手がゲームを奪取します。
第4ゲーム 粘りに粘って、勝利をつかめ
第2、第3ゲームの流れのまま、ユエン選手は攻めます。ツッツキで色々なコースに散らしながら、牛嶋選手に万全な体勢でカットをさせないようにしていきます。ユエン選手は、チャンスが来たところでドライブを打ち込み、地道に点数を積み重ねます。牛嶋選手の追い上げもありましたが、最後はネットインでゲームセット。11-8で第4ゲームを取り、ユエン選手がゲームカウント3-1で勝利しました。
ユエン選手は京都カグヤライズとしてのデビュー戦ながら、チームに勝利をもたらしてくれました。4シーズン前に木下アビエル神奈川の選手として14勝をあげた実力と勝負どころの強さが見える1試合となりました。
第3マッチ:成本 綾海 vs 加藤 美優
成本選手は左シェーク異質攻撃型で、加藤選手は右シェークドライブ型です。
今季の開幕戦と同じオーダーになった両者。成本選手はバック側の変化形表ソフトを駆使して、どのようなプレーでリベンジしていくのか注目したいと思います。
第1ゲーム 序盤からエンジンがかかる!
両者、序盤から冴えた攻撃を交わします。ラリーが続く展開が多くシーソーゲームとなりますが、成本選手はサービスエースや加藤選手の少し台から出たサービスに対して、二球目で狙い打つなどの得点により11-8で奪取します。
第2ゲーム 加藤選手の巧みな試合運び
このゲームから加藤選手がサービスをしゃがみ込みサービスに変えてきます。そこから成本選手のバック側に多く集める展開をつくり、点差をつけていきます。加藤選手が成本選手にうまくバックの変化形表ソフトでツッツキをさせ、払わせてラリー戦にもっていく、というパターンにハマり、4点差がひらいて、5-11で第2ゲームを取られます。
第3ゲーム 加藤選手の小さな戦術転換がゲーム展開を変える
気を取り直し、成本選手が安定したコース取りと攻めで得点していきます。加藤選手は第2ゲームと同様にしゃがみ込みサービスを成本選手のバック側に集めます。お互いに持ち味を出しながら競っていきますが、加藤選手のサービスを持ったときの得点率が高く、2点の差がつきます。加藤選手はさらに、バック側に集めていたサービスをここぞというタイミングでミドルに出すなどの工夫も見せ、京都カグヤライズは8-11で第3ゲームを落とします。
第4ゲーム 素晴らしいカウンターを決める場面も
後がない成本選手は、思い切りのいいフォアハンドで攻めていきます。加えて、加藤選手の弧線が低く質の高いループドライブを全身を使ってカウンターし、得点していきます。見ごたえのあるラリー戦も見られ緊張感が続きますが、加藤選手の守備力が高く、なかなか点差をつけることができません。
8-8になった時点で、加藤選手のサービスが変化します。まずは今まで出していたしゃがみ込みサービスを順横系のサービスに変え、2本目のサービスは巻き込みサービスに変え、勝負どころで変化をつけてきた加藤選手に9-11で第4ゲームを渡すこととなります。結果、ゲームカウント1-3で敗戦となりました。
前回の九州アスティーダ戦に続き同じ対戦でしたが、開幕戦よりもラリー戦が多くなり、見ごたえのある勝負となりました。今試合の成本選手を見ていると、成本選手らしいフットワークを活かしたプレーが出てきており、Tリーグの雰囲気に慣れてきたような雰囲気が見えました。
第4マッチ:ウェイ ウェンション vs 野村 萌
右シェークドライブ型のウェイ選手に対して、右シェーク異質攻撃型の野村選手。こちらも第3マッチ同様、今季の開幕戦と同じオーダーになりました。爆発力のある野村 萌選手に、安定感のある両ハンドが魅力のウェイ ウェンション選手がどのように攻めていくのか注目です。
第1ゲーム 見ごたえのあるラリー
序盤から競っていきますが、ウェイ選手のドライブの弧線が高くなると、野村選手の強烈なスマッシュが飛んできます。また、バック対バックのラリーに持ち込むと、野村選手のバック側の異質表の変化でナックルボールが返球され、ウェイ選手はたまらずミスをしてしまいます。が、ウェイ選手は徐々にミスを修正しながら両ハンドで攻めにいき、逆転!10-11で第1ゲームを先取します。
第2ゲーム 野村選手のペースにはまる
第2ゲームは序盤から野村選手のペースで進みます。うまく異質表の変化を利用しながら、少し浮いたボールをフォアハンドで仕留めるという展開を作られ、0-6と点差をつけられてしまいます。その後もカウンターが光り、さらに点差が広がります。ここから挽回したいウェイ選手でしたが、なかなか点数につなげることができず、3-11で第2ゲームを落としてしまいます。
第3ゲーム バック対バックのラリー、白熱!
両者1ゲームずつ取って迎えた第3ゲーム。野村選手が自分のバック側に持ち込むように巻き込みサービスの逆回転を使ってきます。バック対バックのラリーでは互角の勝負となりますが、コース取りやツッツキを多用して無理に攻めない戦術をとった野村選手が一枚上手でした。11-7で第3ゲームを取られ、ウェイ選手は後がなくなります。
第4ゲーム 緩急をつけたプレーで応戦
第3ゲームでは速いラリーが目立ちましたが、第4ゲームでは緩急をつけたプレーが両者目立ちます。ウェイ選手は時折、ドライブの回転量を増やし、山なりのボールを送ってタイミングをずらすような展開を見せます。7-7になりウェイ選手がタイムアウトを取りますが、その後のバック対バックのラリーで勝てず、7-11で第4ゲームを落とします。その結果、ゲームカウント1-3で敗戦となりました。
前回の対戦では2-3で敗れ、今試合では1-3で非常に悔しい敗戦となりました。試合を進めるにつれてウェイ選手の戦術転換が顕著に見られ、試行錯誤しながら攻める姿が印象的でした。何か決め手となるようなものがあれば必ず勝てると思われた試合でした。
2022年10月8日、京都カグヤライズ vs 九州アスティーダは九州アスティーダに軍配が上がる!
新勢力が加わり、九州アスティーダに対するリベンジ戦となった今試合でしたが、悔しくもリベンジは果たせませんでした。どの試合も惜しく、あと一歩でビクトリーマッチへつなげられるような、チームの勝利への勝ち筋が見えたような試合となりました。