卓球にはさまざまな専門用語があります。
観戦初心者でもベテラン勢でも、プレイヤーでもそうでなくても、たくさんの方に試合を楽しんでいただけるよう「頭にハテナが浮かんだとき」に便利な用語集を作りました。随時更新予定です。
用語の知識
ラケットの種類
ペン
その名の通り文字を書くペンのように握るラケットです。フォア面だけにラバーを貼る日本式ペン、シェークラケットのように両面にラバーを貼る中国式ペンがあります。ここ数年では中国式ペンとシェークラケットが主流で、日本式ペンの利用者が減少しています。
シェーク
テニスラケットや野球のバットを握るようなグリップで、人差し指をラバーに添える感じで握るラケットです。
ラバーの種類
裏ソフト
表面が平らなラバーです。回転をかけやすいのが特徴です。ここ最近では、よく弾む「ハイテンション系ラバー」、表面のシートがべとべとしている「粘着性ラバー」、表面が粘着性かつよく弾む「粘着性ハイテンションラバー」が流行っています。
表ソフト
表面に高さの低い粒がついています。回転の影響をあまり受けず、スマッシュなどがやりやすい・無回転で戦えるという特徴があります。
粒高ソフト
表面に高さの高い粒がついています。守備型の選手がよく使うラバーで、表ソフト以上に回転の影響を受けません。相手がかけた回転に対して逆の回転で返したり、イレギュラーなボールを打つなど、変化のある戦いができます。
アンチラバー
基本的には表面が平らな裏ソフトと同じですが、表面の質感に違いがあります。アンチラバーは表面がサラサラで回転がかからず、すべて無回転の返球になります。
一枚ラバー
表ソフトや粒高ソフトのスポンジがないバージョンです。ラバーはシート+スポンジで作られており、シートの下には家庭でよく見るものと同じようなスポンジ素材が敷かれています。シートだけだと、球に回転はかかりますが、球が飛びません。スポンジのおかげで、打球時に球をラケットに食い込ませて回転をかけながら飛ばすことができます。一枚ラバーの場合はそのスポンジがないため安定感に欠けますが、その分、変化幅がとても激しいです。
戦型(プレースタイル)の知識
攻撃型
シェークドライブ型
シェークの握り方に、両面裏ソフトを貼った攻撃型です。両ハンドドライブを主戦とします。フットワークを活かしたフォアドライブ・バックドライブが特長で、卓球選手の多数がこの戦型です。
シェーク異質攻撃型
シェークの握り方に、片側に表ソフトという少し粒の高いラバーを貼った攻撃型です。表ソフトの変化とピッチの速さを活かし、素早い展開で勝負を決めに行く戦型です。女子選手に多いです。
シェークカット型
シェークの握り方に、片側に粒高ソフトという粒の高いラバーを貼った守備型です。バックの粒高の変化とフォアの裏ラバーでミスを誘います。ここ最近ではバック側に変化形の表ソフトを貼り、攻撃もできるカットマンが増えています。これには、昨今は球のスピードが上がってカットだけで勝つのが難しくなったという背景があります。守備に攻撃を加え、相手を困惑させることができます。
シェーク粒高攻守型
シェークの握り方に、片側に粒高ソフトという粒の高いラバーを貼った攻撃型です。粒高を活かしてチャンスを作り攻撃します。粒高で変化のあるボールを出し、球が浮いたところをフォアハンドで仕留めるイメージです。
ペン速攻型
ペンの握り方に表ソフト一枚を貼ります。速いスマッシュを武器に戦う戦型です。
ペンドライブ型
ペンの握り方に裏ソフトを貼ります。ペンには、片面にしか貼らない日本式、シェークと同じように両面にラバーを貼る中国式があります。握り方が多少シェークと違いますが、戦型はシェークドライブ型と同じです。
守備型
シェークカット型
シェークの握り方に、片側に粒高ソフトという粒の高いラバーを貼った守備型です。バックの粒高の変化とフォアの裏ラバーでミスを誘います。ここ最近ではバック側に変化形の表ソフトを貼り、攻撃もできるカットマンが増えています。これには、昨今は球のスピードが上がってカットだけで勝つのが難しくなったという背景があります。守備に攻撃を加え、相手を困惑させることができます。
ルールの知識
ローテーション
卓球のダブルスでは、ペアを組む選手が交互に打たなければならないというルールがあります。そのため、片方が打ったら下がり、もう片方が前に出てくるといった動きが繰り返し行われます。その動きを「ローテーション」と呼びます。
サーブの場面では、同一選手が2回サーブを打ちます。その後、パートナーと立ち位置を交代し、待機する側になります。
右右ペア
右利き同士のペアです。フォアサイドでは2人で円を描くように右回り、バックサイドでは左回りに動きます。
左左ペア
左利き同士のペアです。左利きは右利きに比べると数が少なく、左左ペアは珍しい組み合わせと言えます。右右ペアと同じくフォアサイドでは右回り、バックサイドでは左回りに動きますが、左左ペアとの対戦に慣れていない選手が多いため、右右ペアとは違ったプレッシャーを与える可能性があります。
右左ペア
右利きと左利きのペアです。これが最も有利な組み合わせだと言われています。
右右ペア・左左ペアでは、打球後に立ち位置を入れ替えるため動線が交差します。その際、後ろに下がって回り込むという展開になったシーンで動きに支障が出てしまいます。対して、右左ペアは打球後に立ち位置を交代する必要がなく、後ろに下がるだけなので、相方の邪魔をすることがありません。球を打ったらに斜め後ろに下がりすぐさま次の展開に備える、というシンプルかつ動きやすい形での戦いが可能になります。
(動画:枝廣・工藤ペア(右右) vs 麻生・ソンペア(右左))