京都カグヤライズ2戦目の相手は、昨シーズン2位の日本ペイントマレッツ。日本ペイントマレッツは池袋監督の古巣でもあり、よく知る選手もいる印象深いチームです。参戦が決まったときから、この日の試合をスタッフも待ちわびていました！
2022年9月17日 ベンチ入りメンバー
- ドゥ ホイカン 選手
- 成本 綾海 選手
- ウェイ ウェンション 選手
- シャン シャオナ 選手
- ファン ユーウェン 選手
開幕戦の紫色のユニフォームとは違い、竹をモチーフとした黄緑のユニフォームで入場した選手たち。落ち着いた京都の雰囲気とユニフォームがマッチしていて、今までのTリーグのチームとは一味違う新鮮さを感じられた瞬間でした。
第1マッチ：シャン シャオナ・ファン ユーウェン vs 芝田 沙希・大藤 沙月
シャン選手は表ソフトを貼った右ペン速攻型で、ファン選手は左シェークドライブ型。対する芝田選手と大藤選手は両選手ともに右シェークドライブ型です。
芝田沙希選手・大藤沙月選手ペアは、昨シーズン日本ペイントマレッツでコーチしていた池袋監督もよく知るダブルスペア。特徴や攻め方を知っている中で、どんな戦術で勝負するかに注目です。
第1ゲーム シャン シャオナ選手のハイトスサービスで試合開始！
シャン選手は、昨シーズン日本ペイントマレッツに所属していたので芝田選手と大藤選手の手の内を知っています。大事な初球では、ファン選手が上手く崩しシャン選手が逆モーションでコースをついて点を奪取。好調なスタートで5-0とリードしますが、じわじわと日本ペイントマレッツペアが追い上げ10-10となり、不運にもエッジボールで第1ゲームを落としてしまいます。
第2ゲーム 点差をつけ、第2ゲームを制す！
後がない第2ゲームで、シャン選手とファン選手が打つコースを絞らせない戦術を取っていきます。その戦術が見事はまり8-2まで引き離します。ですが第1ゲームと同じように、じわじわと追いつかれ8-5の場面でタイムアウトを取り、悪い流れを切ります。タイムアウト後、3連続得点でゲームを取り返します。
ファイナルゲーム 日本ペイントマレッツペアの猛攻を防ぎきれず
6-6のファイナルゲームでは、最初の1点をネットインで京都が取ります。しかし7-6から芝田選手と大藤選手の連打を厳しいコースに返せず、打ちやすいコースに返す展開になってしまいます。連続得点を許す形で最後は7-11で落とし、惜しくもゲームカウント1-2で敗れました。
京都カグヤライズ2戦目のダブルスとなりましたが、初戦の時よりも動きがスムーズになり、さっそくペアとしての成長が感じられる一戦となりました。
第2マッチ：シャン シャオナ vs 橋本 帆乃香
右ペン速攻型のシャン選手に対し、右シェークカット型の橋本選手です。
表ソフトを貼っているシャン選手に対して、カットマンの橋本選手。戦型的には、回転の影響を受けづらいシャン選手のほうが有利になると予想されますが、攻撃も混ぜてくる橋本選手にどう対応するのかがカギとなりそうです。
第1ゲーム シャン シャオナ選手、見事なカット打ちを見せる
1球目から様々なコースに打ち分けていき、鋭いスマッシュで点を積み重ねていくシャンシャオナ選手。ツッツキやストップも多用して橋本選手を動かしていきますが、ミスのない守備力に苦戦します。お互いミスがないラリーを展開し、少しでも浮くと橋本選手のバックハンドで点を取られ、苦笑いするシャン選手。第1ゲームでは5-11で落としてしまいます。
第2ゲーム 戦術転換で流れを変えたい
第1ゲーム同様、同じ展開で試合が進んでいきます。なかなかペースに乗り切れないシャン選手は、前後に揺さぶる割合を増やしてチャンスを作ろうとしますが、橋本選手のミスの少ないカットになかなか得点できません。バック側にボールを集めていると、しまいにはコースを読まれカウンターされるというパターンもあり、7-11で落とします。
第3ゲーム 京都カグヤライズ、タイムアウトで流れを変える
投げ上げサービスから、ミドルをついて左右に揺さぶっていきます。橋本選手に4-2とリードされたところでシャン選手がタイムアウトを取ります。タイムアウト明けから、カット打ちのペースを少し上げ橋本選手を更に揺さぶり、取り取られの展開が続きますがひとつひとつ我慢して11-9で奪い返します。
第4ゲーム 攻めてくる橋本 帆乃香選手！
橋本選手のサービスから始まり、3球目攻撃を仕掛けてきます。最初から攻撃を見せていくことで、カットと攻撃という2パターンの展開をシャン選手に認識させ、困惑させようとします。その後も少し浮いた球を橋本選手に積極的に狙われ、マッチポイントを握られますがシャン選手も粘ります。2点追いつきますが、最後はシャン選手のドライブがオーバーし、8-11で落とし、ゲームカウント1-3で敗戦となりました。
シャン選手のベテランならではの勝負どころでの戦術転換、コース取りの組み立てなど見どころ盛りだくさんの好ゲームとなりました。
第3マッチ：成本 綾海 vs 大藤 沙月
左シェーク異質攻撃型の成本選手に対し、右シェークドライブ型の大藤選手。
異質系の表ソフトを貼っている成本選手は、大藤選手に対してどのような試合展開をするのか注目したいと思います。
第1ゲーム 多彩なサービスから一気に勝負をかける！
成本選手がよく使う王子サービスからバックの変化形表ソフトを使って攻めていきますが、大藤選手は変化に対して上手く対応し5-1と点差をつけられます。お互い高速プレーが光り得点していきますが、成本選手の攻撃ミスが少し目立ち7-11で落としてしまいます。
第2ゲーム 攻撃でのミスが目立つ
成本選手は第1ゲームに引き続き、バックの変化形表ソフトを使って大藤選手を前後に揺さぶり攻撃のチャンスを作ります。本来ならば、変化で試合を有利に進められますが、大藤選手は苦にしません。成本選手は、少し攻め急いでいるせいかミスが増え点差をつけられます。大藤選手は少し浮いた短いボールもしっかり回転をかけて返すなどの安定感を見せ、第2ゲームは大藤選手に11-4で取られてしまいます。
第3ゲーム タイムアウトで流れを変えられるか
後がない第3ゲーム。大藤選手は成本選手のバック表をもろともせず攻めてきます。0-3とリードされたところで成本選手はタイムアウトを取ります。タイムアウト明けに流れを引き寄せたいところでしたが、その後もミスが続き0-6とリードされます。前陣で高速ラリーを展開し、得意な展開に持ち込んでいきたいところでしたが、4-11で落としゲームカウント0-3で悔しい敗戦となりました。
実業団とTリーグの試合は、コートの大きさはもちろん、一つのコートに対して全方位を観客に囲まれているなど違いが多く、成本選手はまだ慣れていない様子。今回の試合を通して、将来大きな勝利をつかみとってくれる姿が目に浮かびました。
第4マッチ：ドゥ ホイカン vs 佐藤 瞳
右シェークドライブ型のドゥ選手に対して、右シェークカット型の佐藤選手。トップ選手同士の対戦です。回転量のある両ハンドを放つドゥ選手は、カットマンの佐藤選手をどう攻略するでしょうか。
第1ゲーム 大きく点差をつけられる
回転量のある両ハンドが持ち味のドゥ選手。YGサービスや巻き込みサービスを使い、両ハンドを振っていきます。回転量で押し切りたいところでしたが、佐藤選手が上手く対応し、更に切れた回転で返球されドゥ選手のミスが増えます。またツッツキ一つも体重を乗せた切れたツッツキを送られてくるので、ネットミスが増え2-11で落としてしまいます。
第2ゲーム 攻撃を増やしてきた佐藤選手
このゲームは取り返したいドゥ選手。しかし、第2マッチの橋本選手のように佐藤選手も攻撃の割合を増やし、少し高くなったボールをカウンターで狙ってきます。また、佐藤選手のカットの変化が激しくネットミスやオーバーミスが増え、ドゥ選手は慣れていない様子。サービスを様々なコースに散らして、勝ち筋を見つけたいところでしたが、7-11で落とします。
第3ゲーム 両者、世界レベルのラリー！
ここを取られると後がないドゥ選手。第1、2ゲームよりは球質に慣れたのか、佐藤選手のボールを多く返球しますが、それでもなかなか得点に結びつかず、0-3とリードされたところでタイムアウトを取ります。タイムアウト明けから流れをつかみたいところでしたが、大きく点差をつけられ3-11で落とし、ゲームカウント0-3で悔しい敗戦となりました。
2022年9月17日、京都カグヤライズ vs 日本ペイントマレッツは日本ペイントマレッツに軍配が上がる！
京都カグヤライズの2戦目は、なかなか勢いに乗れず0-4と悔しい敗戦となりました。どの試合もハイレベルなプレーで見ごたえのある試合でした。この結果は非常に悔しいですが、まだノジマTリーグ2022-2023シーズンは始まったばかり。次対戦するときには、チームで対策を練ってリベンジします！
記事を書いた人
清水 大暉
京都カグヤライズインターン生。
中1から卓球を始める。高3で区切りをつけようとしたが、コロナウイルスの影響で学生生活最後の大会が中止に。そこで悔いが残り、卓球の道に進もうと決意。今では趣味で卓球を続け、国際試合や海外リーグの試合をよく観ている。
好きな選手は丹羽選手・酒井選手・モーレゴード選手・ティモボル選手などなど。