京都カグヤライズ16戦目の相手は、カグヤライズが唯一勝ち星を上げられていない日本ペイントマレッツです。今シーズンの対戦はこれが最後となります。前回の対戦ではビクトリーマッチにもつれ込むも敗戦という悔しい結果でした。今対戦では何が何でも勝利したいところです。
2023年2月4日 ベンチ入りメンバー
- 成本 綾海 選手
- ウェイ ウェンション 選手
- マー ユーハン
- ユエン シュエジアオ 選手
1月8日の試合に出場したキム選手が帰国し、今回は4人でのベンチ入りです。
マレッツとの対戦ではオーダーが非常に重要です。カット攻略に秀でた成本選手と、対ドライブマンに強いユエン選手をうまく当てられれば、勝ち筋が見えてきます。
第1マッチ:ウェイ ウェンション・マー ユーハン vs 橋本 帆乃香・佐藤 瞳
ウェイ選手は右シェークドライブ型、マー選手は左シェークドライブ型です。対して橋本選手と佐藤選手は右シェークカット型です。
カグヤライズペアは、今まで対ドライブ型のダブルスで厳しいコース取りと回転量のあるドライブで得点を重ねてきました。しかし、今回の対戦はカットマンのペアです。どう立ち回っていくのでしょうか。
第1ゲーム 初めての対戦、相手を探る
橋本・佐藤ペアとの対戦経験がないカグヤライズペアは、無理に攻めない方針のようです。マレッツペアのバック側にループドライブを打ち、繋いでいきます。
出だしがよく、このままカグヤライズに有利な流れで進むかと思われましたが、次第にマレッツペアから繋ぐボールを狙われはじめ、得点に結びつけられなくなります。そうこうする内にマレッツペアに攻撃の機会を与えてしまい、カグヤライズペアは第1ゲームを5-11で落とします。
第2ゲーム 焦らず、じわじわと進める
カグヤライズペアは、第2ゲームでも焦らず緩急をつけてカット打ちをしていきます。途中までリードしますが、マレッツペアもじわじわと追いついてきます。6-5になり、ここでカグヤライズは自分たちに傾いている流れを切らせまいとタイムアウトを取ります。
その後、マレッツペアが繰り出す高低差のある変化の大きいカットに苦戦し、逆転の末にマッチポイントを握られてしまいます。しかし、カグヤライズも根気よく粘り、10-10で並びます。
しかし、最後はマー選手のツッツキがオーバーしてしまい、10-11に。ゲームカウント0-2で、カグヤライズペアの敗戦となりました。
「世界最強のカットマンペア」と名高いマレッツペアに挑んだカグヤライズペアでした。第1ゲームでうまくいかずとも、第2ゲームでは修正しデュースまで持ち込む展開になり、カグヤライズペアが意地を見せたと言えます。それでも一歩及ばず、最後は粘り強さでマレッツペアが勝利を手にする試合でした。
第2マッチ:ユエン シュエジアオ vs 芝田 沙季
両選手共に右シェークドライブ型で、前陣から後陣まで幅広くプレーするスタイルが共通する二人の対戦となりました。似た者同士だからこそ、どのような戦術を組みながら試合を進めていくのかに注目したいと思います。
第1ゲーム 速攻からの威力のある両ハンドが炸裂
序盤から、後陣での激しいラリー戦が見られます。ユエン選手は芝田選手に攻撃の溜めを作らせないよう、打点の早いドライブを仕掛けて得点していきます。サービスからの組み立てが巧く、さらには台上でのフリック強打も光り、ユエン選手が11-5で第1ゲームを取ります。
第2ゲーム 緩急をつけたプレーの応酬
第2ゲームでは、両選手の緩急を使ったラリー戦がメインになります。お互いが一歩も譲らず、緩急をつけながらストレート攻撃を使うなどの幅広い戦術で試合を組み立てていくのがコートの外からも見て取れます。
終盤まで競りに競る中、芝田選手がユエン選手へのミドル攻撃を徹底。ユエン選手はここをうまく処理できず、8-11で第2ゲームを落とします。
第3ゲーム デュースまでもつれ込む接戦
両選手が1ゲームずつ取って迎えた第3ゲーム。ここでも緩急を使ったプレーが目立ちます。ユエン選手は順横系サービスから巻き込みサービスなど様々なサービスを使い、「このゲームは意地でも取りたい」という気持ちがプレーからひしひしと伝わってきます。
スコアが10-10で並び、このタイミングで芝田選手のサービスです。ユエン選手は見事な台上ドライブで得点!11-10で、第3ゲームを奪取します。
第4ゲーム 打点の早い両ハンドに対応されはじめる
このゲームを取ればユエン選手の勝利です。しかし、一筋縄ではいきません。
ユエン選手の打点の早い両ハンドが炸裂するも、芝田選手が台から少し距離を取って対応し、得点を重ねます。自身が得意とするパターンで得点できなくなったユエン選手は、5-11で第4ゲームを落とします。
ファイナルゲーム 大接戦の末に
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。このゲームでも点を取っては取られるという拮抗した展開となり、8-8で並びます。そこから芝田選手のミドルを攻る球で2本取られ、マッチポイントを握られてしまいます。
しかし、ユエン選手は退きません。ロングサービス2本で取り返し、10-10に。デュースとなったここからは、サービス1本交代で試合が進み、最後はユエン選手のストレート攻撃でt億点!13-11でファイナルゲームを獲得します。結果、ゲームカウント3-2で勝利しました。
ユエン選手と芝田選手は似たプレースタイルなだけあって、非常にラリー戦が多く、激戦となりました。その中でも、緩急や厳しいコース取り、サービスからの展開の組み立てなど高度な戦術がぶつかり合うハイレベルな試合内容となりました。
第3マッチ:成本 綾海 vs 大藤 沙月
四天王寺高校の先輩・後輩対決です。成本選手は左シェーク異質攻撃型、大藤選手は右シェークドライブ型です。
直近では、全日本選手権のダブルスで成本選手と大藤選手が対決しています。このシングルスでの対戦はどのような展開になるでしょうか。
第1ゲーム 成本選手、圧巻のプレー
成本選手は、持ち味の多彩なサービスからバックの変化表でチャンスを作っていきます。そこにフットワークを活かしたフォアハンドで得点。さらに、成本選手のバックの変化表で大藤選手のミスを誘い、得点を重ねていきます。順調に進み、第1ゲームは成本選手が11-3で取りました。
第2ゲーム 大藤選手が修正し、流れが変化
第1ゲームで効果が出ていた、成本選手が繰り出すバックの変化に対し、大藤選手が修正をしてきます。前中陣で打ち合う展開が多くなり、その中で大藤選手がチキータを使った攻撃的なレシーブを増やします。成本選手は少し押され気味の様子です。
9-9まで競り、そのタイミングで成本選手のサービス2本です。チャンスと思われましたが、大藤選手が巧みに対応したレシーブにより点を取られ、9-11に。成本選手は第2ゲームを落とします。
第3ゲーム デュースへもつれ込む接戦
第3ゲームでも、両者の力が拮抗するラリーと激しい打撃の応酬が続きます。その中で、大藤選手の巻き込みフォームからのアップダウンサービスの回転が非常にわかりづらく、成本選手は終始苦戦している様子です。それでも果敢に攻めていき、スコアは10-10に。ここで成本選手のサービス、順横下回転を出して攻撃しますが、惜しくも3球目をミスしてしまい失点。10-11で第3ゲームを落とします。
第4ゲーム ここから巻き返せるか
もう後がない成本選手。順回転系と巻き込みサービスを中心に出していきますが、大藤選手にうまくレシーブされてしまいます。成本選手はなかなか3球目攻撃や5球目攻撃ができず、もどかしさを感じます。ラリー戦になると、少し台から距離を取った大藤選手に対応され逆襲を食らい、苦しい展開に。第1ゲームのようなよい展開に持ち込めず、5-11で第4ゲームを落とします。ゲームカウント1-3で敗戦となりました。
第1ゲームでは好調な出だしでうまく試合が進みましたが、大藤選手の対応能力が高く、その後は厳しい試合となりました。打撃戦では互角となり、激しい打ち合いを展開して観客を魅了していました。
第4マッチ:ウェイ ウェンション vs 橋本 帆乃香
シングルスでは初対戦の組み合わせです。ウェイ選手は右シェークドライブ型、橋本選手は右シェークカット型です。きれいな両ハンドで攻撃するウェイ選手は、カットマンに対して好相性に見えますが、果たしてどう出るでしょうか?
第1ゲーム ツッツキとドライブをうまく使い分けていく
ウェイ選手が非常にていねいなツッツキとループドライブで攻めていきます。ミスの少ないカット打ちと同じくミスの少ないカットのラリーで試合が進行していき、徐々にウェイ選手が橋本選手のカットの変化にはまってしまいます。橋本選手のカットからの攻撃をうまくさばく場面も見られましたが、流れから抜けきれません。8-11で第1ゲームを落とします。
第2ゲーム 積極的なドライブに切り替え
第1ゲームではツッツキを多用していたウェイ選手ですが、第2ゲームでは積極的にドライブを打ちにいきます。ドライブから少し浅くなったボールや厳しいボールをツッツキで繋ぐと、そこに橋本選手のカウンターが入ります、これで、ウェイ選手はドライブを振る選択肢しかなくなってしまいます。最後まで橋本選手に粘られ、ウェイ選手は8-11で第2ゲームを落とします。
第3ゲーム 橋本選手のカウンターに苦戦
ウェイ選手は、ミスを恐れずフォアハンドを振っていきます。ラリーの回数が多くなり、ウェイ選手の決めにいこうと強打する場面が多く見られますが、なかなか入りません。さらに、橋本選手がラリー中にラケットを反転してウェイ選手のミスを誘い、そのままウェイ選手がミスしてしまう場面もありました。最後は橋本選手の攻撃を防ぎきれず7-11で第3ゲームを落とし、ゲームカウント0-3で敗戦となりました。
ミスの少ないカット打ちを披露したウェイ選手。どのゲームも惜しいところまでいった上での敗戦でした。長いラリー戦が多く、あと1歩で点を取りきれず、悔しい結果となりました。
2023年2月4日 京都カグヤライズ vs 日本ペイントマレッツは日本ペイントマレッツに軍配が上がる!
2022-2023シーズンでの、日本ペイントマレッツとの最後の対戦でしたが、悔しくも勝利を飾ることはできませんでした。マレッツにはカットマンが2名いるということもあり、攻略が難しい印象でした。カグヤライズは翌日も試合があるため、気持ちを切り替えてしっかり準備をし、勝利を上げたいです。