京都カグヤライズ vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元 ノジマTリーグ 2022-2023

京都カグヤライズ19戦目の相手は日本生命レッドエルフです。これまでの対戦では1勝2敗、前回の12月27日の対戦ではカグヤライズが3-1で勝利しています。カグヤライズは今シーズンの試合が残り2試合となり、この試合は最後のホームマッチとなりました。ホームマッチを勝利で飾り、シーズン最後の試合によい流れをつなぎたいところです。

2023年2月19日 ベンチ入りメンバー

  • 松島 美空 選手
  • 成本 綾海 選手
  • ウェイ ウェンション 選手
  • マー ユーハン 選手
  • ユエン シュエジアオ 選手

前回の試合と同じ布陣です。日本生命は早田選手と伊藤選手のツインエースがベンチ入り。このどちらかの選手に勝利できれば、チームの勝利が見えてきます。もちろん、ダブルスの勝敗も非常に重要です。

第1マッチ:ウェイ ウェンション・マー ユーハン vs 笹尾 明日香・麻生 麗名

笹尾・麻生ペアは数々のペアを倒してきた強敵です。このペアにカグヤライズペアが挑みます。

ウェイ選手は右シェークドライブ型、マー選手は左シェークドライブ型で、笹尾選手は右シェーク異質攻撃型、麻生選手は右シェークドライブ型です。カグヤライズとしては右左ペアの優位性を活かして立ち回りたいところです。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第19戦 vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元

第1ゲーム 質の高いボールの応酬

序盤から5-0と、よい出だしをきったカグヤライズペア。両ペア共に安定したペアリングで、ゲームが進むにつれ、ラリーが増えていきます。カグヤライズは2点リードを維持したまま、逆をついたレシーブで得点。ラッキーなネットインのボールもあり、カグヤライズペアが第1ゲームを11-7で取ります。

第2ゲーム 日本生命ペアが勢いに乗る

第2ゲームでは、日本生命ペアに押される展開になります。カグヤライズペアは、ラリーで笹尾選手のバック表と麻生選手の裏ソフトの球質の変化で苦戦を強いられます。また、日本生命ペアの強烈な3球目攻撃もあり、カグヤライズペアはなかなか得点できません。流れをつかめないまま、第2ゲームを4-11で落とします。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第19戦 vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元

ファイナルゲーム 第2ゲームとは流れが変わる

Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。大きなラリーから始まり、互角の勝負となります。8-8からウェイ選手のカウンターとマー選手の思いきりのいいフォアハンドで得点し、10-8になります。最後はマー選手のツッツキが効き、11-8で第3ゲームを獲得。ゲームカウント2-1で勝利しました。

激戦を演じた今回の試合、最後まで強気に攻めたカグヤライズペアが勝利を手にしました。ファイナルゲームでは日本生命ペアのストップレシーブをつながずに攻撃し、うまく流れを引き戻しました。

第2マッチ:松島 美空 vs 森 さくら

初対戦のカードです。松島選手は左シェークドライブ型、森選手は右シェークドライブ型です。

松島選手は、前日のトップ名古屋との試合でチェン選手から1ゲームを奪うという大奮闘を見せてくれました。今試合ではどんなプレーを見せてくれるでしょうか。

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第1ゲーム サービスが活きる

第1ゲームでは、松島選手のサービスが森選手によく効き、得点していきます。ラリーになると松島選手は必死に食らいついていきますが、森選手の球威のあるドライブに押されてしまいます。それでも松島選手は退かず、森選手の立ち位置を見て逆をつく攻撃を仕掛けます。しかし及ばず、第1ゲームは5-11で松島選手が落とす形になります。

第2ゲーム 前陣で食らいつく松島選手

松島選手はコースを打ち分け、森選手をフォア、ミドルと動かしていきます。そこから安定感のあるバックハンドで得点!果敢に前陣で先手を仕掛け、攻撃していく展開が多く見られます。しかし体格の差を埋められず、今度は森選手のコース取りで左右に振られてしまうと、厳しい展開になります。そこを森選手につかれ、第2ゲームを5-11で落とします。

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第3ゲーム 最後まで決して諦めない!

松島選手のサービスにだんだん慣れてきた森選手は、第3ゲームで強気に攻めてきます。森選手の攻撃に対し、松島選手はうまくコースをついて得点していきたいところでしたが、やはり簡単にはいきません。微妙な回転量の差で球がネットにかかりオーバーミスする場面が多く見られ、点差が開きます。それでも絶対に諦めない松島選手、必死で食らいついていきます!ゲーム終盤、森選手にサービスを変えられて苦戦、松島選手は4-11で第3ゲームを落とします。結果、ゲームカウント0-3で敗戦となりました。

0-3と悔しいストレート負けとなりましたが、ラリー中でのコースをつく技術、レシーブでの逆チキータを使った多彩な考え方など、松島選手の幅広い戦術の組み立て方が見られました。

第3マッチ:成本 綾海 vs 伊藤 美誠

この対戦は今シーズン2度目です。前回の対戦ではフルゲームまで持ち込んだものの、勝利を逃しました。成本選手は左シェーク異質攻撃型、伊藤選手は右シェーク異質攻撃型です。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第19戦 vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元

第1ゲーム サービスを工夫する成本選手

成本選手と伊藤選手は、いずれもサービス力に定評がある選手です。両者共に、序盤からさまざまなサービスを使って攻める場面が多く見られます。成本選手はサービスを出す立ち位置や回転の種類、出すモーションを変えながら試合を進め、伊藤選手にサービスを読ませないようにします。その結果、第1ゲームは成本選手が11-4で獲得します。

第2ゲーム 伊藤選手がギアを上げる

第1ゲームでは大きくリードを取った成本選手に対し、第2ゲームでは伊藤選手が1段階ギアを上げてきます。成本選手がレシーブで伊藤選手のボールを持ち上げると、伊藤選手は空いたコースをつくカウンターで攻め、得点します。このパターンが多く見られ、第2ゲームは成本選手が7-11で落とす形になります。

第3ゲーム 1-1で迎える、大事な局面

伊藤選手の流れが続く第3ゲーム。成本選手はバックの変化表で揺さぶりをかけていきますが、伊藤選手が上回転をかけたり、バックの表を使うなどしてうまく対応し、0-5と点差が開いていきます。成本選手は何とか流れを戻そうと王子サービスを使って2点取りますが、その後に攻撃ミスが生まれ、第3ゲームを5-11で落とします。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第19戦 vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元

第4ゲーム 『美誠ショー』、始まる

どうにかして伊藤選手を止めたい成本選手、さまざまな工夫を見せます。しかし、成本選手の逆をついたレシーブに短く返すなど、伊藤選手の技術力の高さが見られ、成本選手は伊藤選手を崩すに至りません。中盤から、伊藤選手のテンポの速い攻撃が安定性を増し、得点を重ねて2-8になります。それでも成本選手は諦めず、フォアハンドを振っていきます。しかし、伊藤選手のサイドスピンブロックからのミートが決まり、4-11で決着。ゲームカウント1-3で敗戦となりました。

第1ゲームは成本選手にとってよい流れで進みましたが、第2ゲームからじゃ伊藤選手の攻撃やレシーブ力が安定し、流れを取り戻せませんでした。成本選手は、伊藤選手に揺さぶられた状態でもフットワークを活かした攻撃を多く出し、改めて身体能力がの高さを見せつける試合になりました。

第4マッチ:ユエン シュエジアオ vs 早田 ひな

こちらも今シーズン2度目の対戦です。前回の対戦では3-1でユエン選手が勝利しています。ユエン選手は右シェークドライブ型、早田選手は左シェークドライブ型で、今試合もドライブ対ドライブの激しい試合内容になりそうです。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第19戦 vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元

第1ゲーム 序盤から激しい展開に

両選手、自身のサービスから3球目攻撃の1発で決めきる展開が多く見られます。9-9まで競り合い、会場に緊張が走ります。そんな中、ユエン選手が早田選手のドライブに対して前中陣でのカウンターを決め、また少し台から出たサービスを見逃さずにドライブで返球!自身の得意な展開に持っていき、第1ゲームを11-9で取ります。

第2ゲーム サービスを細かく変えていくユエン選手

早田選手の威力のあるパワードライブに対して、ユエン選手は決して下がらず、前中陣でブロックとカウンターを使い分けながら返球します。第2ゲームも第1ゲームと同様に9-9までもつれ込む接戦となりました。要所でロングサービスを使うというユエン選手の勝負どころでの強さが光り、第2ゲームもユエン選手が11-9で続けて取ります。

第3ゲーム 早田選手の返球が増え、多くのラリーに

両選手、3球目攻撃はこれまでとさほど変わらずという内容ですが、第3ゲームからは早田選手の返球率が高くなります。ドライブ対ドライブやドライブ対フィッシュといったラリーが増え、激しい球の応酬に。途中、ユエン選手の打ちミスが目立ち、流れが早田選手に傾きます。ユエン選手が負けじとロングサービスを出しても返球されてしまい、第3ゲームは6-11で落とします。

第4ゲーム 緩急をつけた展開も見られるように

普段は威力のあるボールを放つユエン選手と早田選手ですが、いずれも第4ゲームでは軽く当てて緩く返す場面が多く見られます。無理に攻めず、前陣で的確にコースを突く展開も見られ、両選手共に戦術を少しずつ変えている様子です。じわじわとゲームが進む中、サービスの駆け引きの部分で早田選手がユエン選手を上回り、第4ゲームは11-8で取られてしまいます。

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ファイナルゲーム 最後の最後まで激戦を繰り広げる

Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。ユエン選手は、ハーフロングから強気で攻めます。第1、2ゲームでも見られたドライブの応戦で試合が進み、10-7とユエン選手がリードします。しかし、さすがの早田選手は焦りません。しっかり返球して10-9まで追いついていきます。この1本を!というところで、ユエン選手は早田選手の懐に入り込むようなループドライブをミドルに送り、早田選手がミスをします。ファイナルゲームを11-9でユエン選手が獲得し、ゲームカウント3-2で勝利しました。

両ハンドを振る豪快な選手同士、やはり激しい試合となりました。最後の最後までどちらに転がるか分かりませんでしたが、見事ユエン選手が勝利をつかんでくれました。勝利後もユエン選手の顔つきは緩むことなく、一分の隙なくビクトリーマッチの激戦に備えているようでした。

ビクトリーマッチ:ユエン シュエジアオ vs 伊藤 美誠

この試合を見ている人なら誰もが予想したであろうこのオーダー。ユエン選手は右シェークドライブ型、伊藤選手は右シェーク異質攻撃型です。

1ゲームのみなので、どちらに勝利の光が当たるかは最後までわかりません。会場のファンもスタッフも、固唾を呑んで見守ります。

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ユエン選手の大逆転劇

序盤から伊藤選手らしいレシーブが光り、いきなり0-3とリードされユエン選手にとっては苦しい展開に。伊藤選手の前陣での速い攻撃に追いつけず、1-7まで点差が広がります。

そこから、徐々に流れが傾きます。ユエン選手自身の攻撃での得点に加え、伊藤選手の打ちミスが続き、点差が縮まっていきます。ついには追いつき、そこから点を取っては取られる展開が続き、スコアは8-8に。

伊藤選手の打ちミスの要因に気がついたのか、ユエン選手はロングサービスを出して伊藤選手に打たせる展開を作ります。その展開が効き、逆転!スコアは10-8になります。

その後、伊藤選手に1点取られたものの、最後は伊藤選手の打ちミスで11-9、ユエン選手が勝利しました。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第19戦 vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元

素晴らしい大逆転を見せてくれたユエン選手。伊藤選手の打ちミスがあったことも確かですが、伊藤選手に打たせる前にユエン選手が出した厳しいコースへのツッツキも非常に効いていたからこそ、勝利につながったと思います。

2023年2月19日、京都カグヤライズ vs 日本生命レッドエルフは京都カグヤライズに軍配が上がる!

強敵の日本生命レッドエルフに対し、2連戦勝利を収めたカグヤライズ。ダブルスが勝利したことでよい流れができ、そこからの松島選手と成本選手の大奮闘、そしてユエン選手の2点取りで締めるという素晴らしい内容でした。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第19戦 vs 日本生命レッドエルフ あいハウジングアリーナ松元

ビクトリーマッチを観て、改めて卓球というのは最後の最後までどうなるかわからないスポーツだと実感しました。今シーズン残るはあと1試合、しっかり気を引き締めて最後の試合に臨み、笑顔で終わりたいと思います。

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ライタープロフィール

記事を書いた人

清水 大暉

京都カグヤライズインターン生。 
中1から卓球を始める。高3で区切りをつけようとしたが、コロナウイルスの影響で学生生活最後の大会が中止に。そこで悔いが残り、卓球の道に進もうと決意。今では趣味で卓球を続け、国際試合や海外リーグの試合をよく観ている。
好きな選手は丹羽選手・酒井選手・モーレゴード選手・ティモボル選手などなど。