京都カグヤライズ vs 日本生命レッドエルフ 大田区総合体育館 ノジマTリーグ 2023-2024

京都カグヤライズ 2023-2024シーズン 2戦目の相手は日本生命レッドエルフです。ツインエース伊藤選手と早田選手が不在の中でも、各選手が勝利を挙げている強敵です。カグヤライズは挑戦者の気持ちをもって試合に臨みます。

2023年8月14日 ベンチ入りメンバー

  • 成本 綾海 選手
  • 出雲 美空 選手
  • 枝廣 愛 選手
  • 工藤 夢 選手

今試合でも、新しい2名の選手がベンチ入りしました!中央大学2年生の枝廣 愛選手と、同じく中央大学4年生の工藤 夢選手です。2人は大学でもダブルスを組み、昨年の関東学生選手権では優勝を飾っている実力者です。Tリーグではどのようなプレーが見られるのか注目が集まります。

▼用語紹介
初心者大歓迎!卓球プチ講座 ~よく聞く言葉・用語編~

第1マッチ:枝廣 愛・工藤 夢 vs 麻生 麗名・ソン イジェン

枝廣選手と工藤選手は右シェークドライブ型です。麻生選手は右シェークドライブ型、ソン選手は左シェークドライブ型です。

カグヤライズダブルスは、さっそく中央大学ペアの枝廣選手と工藤選手が起用されました!対する日本生命ペアは麻生選手とソン選手の右左ペアです。

立ち回りでは右左で組んでいる日本生命ペアが有利と言えます。カグヤライズペアは普段から組んでいるからこそのペアリングの良さを活かしたコンビネーションを武器に戦います。

第1ゲーム 声を出し気持ちを高めていく!

大学でも組んでいるということもあり、枝廣選手と工藤選手は序盤からしっかり足を動かして、前中陣で息の合ったテンポの速い攻撃を仕掛け、ラリー戦にもっていきます。点を取るたびに声を出し、よい流れをつくれたように思われましたが、粘着ラバーを貼っている日本生命ペアの回転量の多いドライブに押され気味になります。いい出だしを切ったものの、第1ゲームは8-11で落としてしまいます。

第2ゲーム 激しいラリー戦となる

第2ゲームでもラリー戦の展開に持ち込まれます。両ペアはラリー戦の中で、ミドルやサイドを切るコースなど、徹底したコース取りで勝負します。カグヤライズペアもいいコースを突いていきますが日本生命ペアが粘りに粘り、なかなか得点につなげることができません。最後はソン選手のドライブに押され6-11で第2ゲームを落とします。ゲームカウント0-2で敗戦となりました。

枝廣選手はカグヤライズとして初めての試合、工藤選手はTリーグデビュー戦で、少し緊張が見られたものの、2人のよさであるテンポの速い攻撃が印象的な試合でした。この息の合ったペアリングの攻撃に今後も期待が高まります!

第2マッチ:枝廣 愛 vs 赤江 夏星

1番のダブルスに続き、2番のシングルスも枝廣選手の出場となりました。
枝廣選手、赤江選手は右シェークドライブ型。同じ戦型同士の対決です。

枝廣選手にとってはTリーグでのシングルスデビューとなる一戦!果敢にシングルスでの初勝利を狙います。

第1ゲーム ラリーで優位に立ちたい

枝廣選手はダブルスでも見せた前中陣でのピッチの速いラリーを展開していきます。赤江選手をバック対バックのラリーに持ち込ませ、バックミドルやバックのコースを突き赤江選手を動かしてミスを誘います。この戦術が功を奏し、第1ゲームを11-9で先取します。

第2ゲーム コース取りがさらに厳しく

第1ゲームと同じように、枝廣選手はバック対バックのラリーに持ち込みます。このラリーで赤江選手がスピードを一段階上げ、ラリーの速さが増します。また赤江選手が枝廣選手のフォア側へ動かしながらバック側に狙うパターンで得点を重ねます。枝廣選手も返球しますが、終盤で連続得点を許し、第2ゲームを7-11で落とします。

第3ゲーム ラリー戦勝負となる

序盤から赤江選手に5連続で得点され、苦しい展開になります。そこから何とか2点を取り返した枝廣選手、このまま勢いをつけて点差をひっくり返せるでしょうか。2点目のような意表を突いたコース取りで得点していきたいところです。しかし赤江選手の返球率が上がり、枝廣選手はラリー戦を制するに一歩及びません。赤江選手のペースのまま、第3ゲームを5-11で落とします。

第4ゲーム 最後まで執念を見せる!

ゲームを重ねるごとに、対バックラリーでの得点が難しくなります。対バックラリーからストレートへ抜く攻撃は効くものの、ガマン比べでは赤江選手に得点されてしまいます。どうにか挽回したいところですが、赤江選手の的確なミドル攻めがゆるまず、枝廣選手は思うような攻撃ができません。苦戦するまま、第4ゲームは7-11で落とします。結果、ゲームカウント1-3で敗戦となりました。

枝廣選手のシングルスデビュー戦は残念ながら白星とはなりませんでした。しかし、フットワークを活かした返球率が高く、非常に見応えのあるラリー戦を見せてくれました。

第3マッチ:成本 綾海 vs 伊藤 美誠

成本選手は左シェーク異質攻撃型、伊藤選手は右シェーク異質攻撃型です。

昨シーズンは2度対戦している両選手です。いずれも2-3、1-3と惜しいところまで迫るも敗れている成本選手、今試合では勝利を掴みたいところです。

第1ゲーム 序盤からいい流れをつくる

ゲーム冒頭、成本選手は、相手の少し台から出たサービスを見逃さず、2球目攻撃を仕掛けます。また、鮮やかなフリックを決め、いいスタートを切りました。そのままピッチの速い連打で得点する成本選手ですが、伊藤選手にサービスエースで得点され、すぐに点差が縮まり接戦となります。終盤、成本選手はイレギュラーなボールにフットワークを活かして対応し、その流れのまま第1ゲームを11-8で先取します。

第2ゲーム 最後まで競る展開に

両選手ともに、回転の影響を受けづらい表ソフトを貼っている同じ戦型ということもあり、この戦型の特徴でもある前陣でのラリーがさらに速くなります。ピッチの速さでは互角、両者ともに高速ラリーの中でコースを狙って得点する流れが続きます。要所で成本選手のストレート攻撃が効き、いい展開になりましたが、終盤の2本では伊藤選手のサービス力の高さが光り、2本の得点を許します。結果、第2ゲームは惜しくも9-11で落とします。

第3ゲーム 伊藤選手のペースに

両選手、4-4まではサービスレシーブを中心に点を取るパターンで競っていきます。そこから伊藤選手がサービスエースと台上のツッツキで優位に立ち、点差を広げます。成本選手もサービスの配球を変えたりと工夫しますが、伊藤選手の多彩なレシーブに翻弄され、第3ゲームを6-11で落とします。

第4ゲーム 台上での攻防が流れをつくる

第3ゲームと同様に、伊藤選手がツッツキを巧く使って自身の攻めやすい流れをつくっていきます。この展開で、成本選手と伊藤選手との点差が5点となり、成本選手は追いつこうと相手の浮いたレシーブを見逃さず積極的に攻めます。中盤から終盤にかけて伊藤選手がバックの表で変化をつけながら、チャンスはスマッシュで決めるという形に持ち込み、成本選手は第4ゲームを5-11で落とします。ゲームカウント1-3で敗戦となりました。

3度目の対戦は伊藤選手に勝ちを譲る結果に。ラリー戦では両選手ともに一歩も引かない展開で、台上でいかに先手を取るかが勝敗を分けた試合となりました。

第4マッチ:出雲 美空 vs 森 さくら

出雲選手は左シェーク異質攻撃型、森選手は右シェークドライブ型です。

出雲選手は京都カグヤライズとして2回目のシングルス出場となりました。今回の対戦では攻撃型の森選手を相手に、バックの変化形表をどのように使って攻めていくのか楽しみな一戦です。

第1ゲーム ラリーで変化をつけていく

序盤から出雲選手がバックの変化形表を使って森選手に揺さぶりをかけていきます。森選手はこれを苦にせず、持ち味のパワードライブを打ち込んでいきます。出雲選手は、森選手がラリーに持ち込もうとボールにゆるく変化をつけて返球します。対する森選手も、出雲選手のナックルボールを巧く返して得点を重ねます。善戦するも追いきらず、第1ゲームは7-11で落とします。

第2ゲーム 戦術を変えてプレーする出雲選手

出雲選手は、第1ゲームで森選手に対しバックの変化があまり効かなかったことを踏まえ、フォアハンドを振って得点する展開を増やします。出雲選手はラリーでもフォアハンド主体でプレーします。ブレ球を使って森選手のタイミングをずらすため、時折バックの変化形表を混ぜながら試合を進めます。しかし森選手のパワーは手強く、出雲選手は押される展開に。ラリー戦を制することは叶わず、第2ゲームも7-11で落とします。

第3ゲーム お互いに自分らしさを出して戦う

2ゲームを奪われ後のない出雲選手ですが、ここにきてやっと自分らしさがプレーに出てきます。出雲選手の持ち味であるバックの変化形表を使って、長短で森選手に揺さぶりをかけます。その後、出雲選手はサービスエースで得点し、森選手もカウンターを狙いつつパワーのある攻撃を仕掛けてきます。お互いに譲らない接戦となり、スコアはついに9-9で並びます。

そこから森選手がロングサービスを2本出し、1本は森選手、1本は出雲選手が取って10-10に。Tリーグのルールではあと一本で勝敗が決まります。そして、この大事な一本は森選手のエッジボールであえなく落とすこととなりました。ゲームカウント0-3で、出雲選手の敗戦です。

出雲選手の特長と言える、打球に変化をつけて得点するプレーが見られた一戦でした。今回は森選手のパワーに押され勝利とはなりませんでしたが、これからもたくさんの試合で出雲選手らしいプレーが観られるはずです!

2023年8月14日、京都カグヤライズ vs 日本生命レッドエルフは日本生命レッドエルフに軍配が上がる!

前回の試合に引き続き、新たな選手を迎えての試合でした。0-4でストレート負けという悔しい結果に終わりましたが、チームにとっては新しい選手を迎えてフレッシュな風が吹く試合でした。枝廣選手と工藤選手は自分たちが点を取るたびに喜びの声を出し、さらにはベンチも盛り上げてくれました。出雲選手と成本選手も見ごたえのあるプレーで会場の熱を上げ、アウェーながらもチーム全員の力で善戦できたと感じています。

これから、試合を重ねるごとにチームの一体感が増し、それが結果につながっていくはずです。ぜひ、その光景を皆さまも一緒に観ていただきたいと、チーム一同で願っています!

▼次戦記事
京都カグヤライズ vs 木下アビエル神奈川 イオンレイクタウン ノジマTリーグ 2023-2024

ライタープロフィール

記事を書いた人

清水 大暉

京都カグヤライズインターン生。 
中1から卓球を始める。高3で区切りをつけようとしたが、コロナウイルスの影響で学生生活最後の大会が中止に。そこで悔いが残り、卓球の道に進もうと決意。今では趣味で卓球を続け、国際試合や海外リーグの試合をよく観ている。
好きな選手は丹羽選手・酒井選手・モーレゴード選手・ティモボル選手などなど。