京都カグヤライズ vs トップおとめピンポンズ名古屋 感謝と挑戦のTYK体育館 ノジマTリーグ 2022-2023

京都カグヤライズ8戦目の相手は、シーズン中盤にきて初対戦となるトップおとめピンポンズ名古屋です。日本人エースの安藤 みなみ選手や海外のトップで活躍する、ハン イン選手やチェン イーチン選手がいるチームです。強敵チーム相手に、カグヤライズは果たしてどう立ち向かうのでしょうか。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第8戦 vs トップおとめピンポンズ名古屋 感謝と挑戦のTYK体育館

2022年12月4日 ベンチ入りメンバー

  • 成本 綾海 選手
  • ウェイ ウェンション 選手
  • マー ユーハン 選手
  • ユエン シュエジアオ 選手

今試合では、キム選手が抜けてウェイ選手が合流しました。

ダブルスで勝てると、チームでの勝利がぐっと一歩近づきます。対カットマンに強い成本選手、対ドライブマンに強いユエン選手のオーダーが京都カグヤライズにとって良いように当たれば、チーム初勝利が見られるかもしれません。

第1マッチ:ウェイ ウェンション・マー ユーハン vs 鈴木 李茄・南波 侑里香

ウェイ選手は右利き、マー選手は左利きのカグヤライズペア。2人はシェークドライブ型です。対するトップおとめピンポンズ名古屋ペア、南波選手は右シェーク異質攻撃型、鈴木選手は左シェークドライブ型です。

カグヤライズは前試合から再びペアを変えての試合です。対して、トップ名古屋は今シーズンが始まってから変わることなく組んでいる南波・鈴木ペア。息の合うトップ名古屋ペアにカグヤライズペアはどのような戦術を駆使して戦うのでしょうか。

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第1ゲーム マー選手のクセ球が効果テキメン!

序盤ではトップ名古屋にリードされるも、カグヤライズペアは徐々に追いついていきます。マー選手が貼っている中国製粘着ラバーの球質にクセがあり、球筋が伸びたり、回転量が多かったりと、鈴木選手は首をかしげます。ゲームの流れもカグヤライズ側に傾き、第1ゲームを11-7で取ります。

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第2ゲーム 安定感のあるプレーで得点

両ペア共に右左ペアなので、立ち回りを活かしたプレーが増えます。ウェイ選手が持ち味の安定感のあるプレーで繋ぎ、マー選手が決める、という展開で9-3と大幅なリード!途中ミスをするも、打点を落とした回転量のあるドライブで対応し、11-5でゲームを獲得。第1マッチはゲームカウント2-0で勝利しました。

これまでの試合ではなかなかダブルスで勝利ができず苦しみましたが、ここでウェイ選手とマー選手が見事ダブルス初勝利をもたらしてくれました。久しぶりのペアリングにも関わらず、安定したプレーとコース取りで得点し、とても良い試合となりました。

第2マッチ:ウェイ ウェンション vs チェン イーチン

右シェークドライブ型同士の対決です。いずれも基本的には両ハンドで得点していく選手で、スタイルも似ています。そんな2人がどのような展開でゲームを進めていくのかが注目ポイントです。ウェイ選手はダブルスで勝利の勢いをキープしたまま試合をしますが、果たしてどうなるでしょうか。

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第1ゲーム 緩急のあるプレーに苦戦

格上のチェン選手に立ち向かっていくウェイ選手、チェン選手のスピードのあるドライブに圧倒されます。負けじとドライブをしてラリーの展開に持ち込みますが、緩いボールとかなり速いボールで激しい緩急をつけられ、ウェイ選手はなかなか得点できません。第1ゲームを4-11で落としてしまいます。

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第2ゲーム なかなか思い通りのプレーができないウェイ選手

流れがチェン選手に傾いたまま試合が進みます。ウェイ選手はバック対バックのラリーに持ち込み、相手の打点が落ちたところで速いドライブをかけ再起を図りますが、さらに打点の早いドライブで返球されてしまいます。ウェイ選手の表情に驚きがにじみ、挽回できないままチェン選手が第2ゲームを11-0で取ります。

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第3ゲーム チェン選手の猛攻を抑えきれず

もう後がないウェイ選手は、相手に食らいつくかのように攻めていきます。それでも無茶をする様子は見えません。どんなに相手にリードされても、むやみに攻めるのではなくミスを誘う展開で徐々に点差を詰めていき、6-8、7-9と2点差まで追いつきます。しかし、最後はチェン選手に緩いボールで得点され、8-11で第3ゲームを落とします。結果、ゲームカウント0-3で敗戦となりました。

ウェイ選手にとっては世界トップランカーのチェン選手に挑戦する試合でした。実績の差が、ボールのスピードや戦術の取り方の差となって、試合内容に表れたように思います。コート上には、なかなか得点できずとも諦めず強気に攻めていくウェイ選手の姿がありました。

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第3マッチ:成本 綾海 vs ハン イン

成本選手は左シェーク異質攻撃型。ハン選手は右シェークカット型です。カット打ちに定評のある成本選手ですが、相手は世界のトップのカットマン、ハン選手です。世界ランキング10位のハン選手にどう攻撃していくのかが注目どころです。

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第1ゲーム 見事なカット打ちを見せる!

まずは様子見で、ツッツキを多用する成本選手。チャンスがきたらドライブで打っていきます。お互いに一歩も引かない展開で進みますが、ハン選手の変化の分かりづらいカットに苦戦し、惜しくも9-11で第1ゲームを落としてしまいます。

第2ゲーム 台上のボールでチャンスを作る

序盤、2-6と大きく離されてしまいます。しかし成本選手は、ハン選手が返してきたボールにしっかりと合わせて点を取り、徐々に差を詰めます。ツッツキとストップでうまく前後に揺さぶり、少し浮いたところをスマッシュで決める展開をつくり、スコアは11-10へ。第2ゲームを奪い返します。

第3ゲーム ハン選手のサービスに苦戦

お互いに1ゲームずつ取って迎えた第3ゲーム。ハン選手が繰り出す変化の激しいカットに加え、回転の上下が分かりづらい巻き込みサービスに苦戦します。ツッツキでのラリーは両者共にほぼミスがなく続きますが、成本選手がいざ決めにいくとなると、角度が合わずスマッシュがネットにかかってしまいます。第3ゲームは7-11で相手に譲る形となりました。

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第4ゲーム 先にゲームポイントを握るが

第3ゲーム同様、ハン選手はわざとカットの弾道を高くしてミスを狙ってきます。成本選手はそれに対応ししっかり決めていきます。しかし、ハン選手に巧く返され、成本選手の球が少し浮いたところをハン選手にカットのバックの粒で打たれるという展開もありました。そんな中、先に成本選手がゲームポイントを握るも、ハン選手が逆転し、10-11で第4ゲームを取られます。ゲームカウント1-3で敗戦となりました。

世界トップ10に入るハン選手に挑戦する成本選手でした。かなり善戦しましたが、国内では決まるボールもハン選手相手では想像以上に返球される、という展開が多く見られ、ハン選手の世界ランカーの意地が見られた一戦となりました。

第4マッチ:ユエン シュエジアオ vs 安藤 みなみ

ユエン選手は右シェークドライブ型、安藤選手は右シェーク異質攻撃型です。

パワーのあるドライブを打つユエン選手と、ミート打ちやスマッシュの「叩く技術」を多用する安藤選手。いかに自身の得意なプレーに持ち込めるかが勝敗を分けます。

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第1ゲーム 安藤選手のバック粒に苦戦

まだ第1ゲームということもあり、ユエン選手は安藤選手のバック粒の球質に慣れていない様子が見られます。なかなか調子が出ないながらも、自身のサービスでロングサービスを出し、ドライブを打つ展開を作って得点していき、先に点を重ねる安藤選手に逆転で追いつきます。しかし、一歩及ばず10-11で第1ゲームを落とします。

第2ゲーム タイムアウトで流れを変える

第2ゲームでもいまいち流れに乗れないユエン選手は、1-4とリードされたところでタイムアウト。このゲームを落とすと0-2になってしまうため、それだけは避けようと仕切り直しを図ります。

タイムアウトが功を奏し、そこから逆転!自身のサービスで得点を重ね、11-8で第2ゲームを奪取。試合の流れを取り戻します。

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第3ゲーム ロングサービスからの展開が得点に繋がる

お互いに1ゲームずつ取り、それぞれが得意とするプレーを中心に攻めていきます。ユエン選手はロングサービスの展開から安藤選手のバック側にドライブで攻め、相手の少し変化がついたボールにも踏み込んで押していきます。この展開が上手くはまり、11-7で第3ゲームを獲得します。

第4ゲーム 安藤選手の戦術が見事にはまる

この第4ゲームを取れば、ユエン選手の勝利!でしたが、そこを安藤選手が阻みます。今までどおりドライブの展開に持ち込もうとするユエン選手に対し、安藤選手はコースを散らしてユエン選手を動かす作戦です。ユエン選手に隙が生まれたところに、安藤選手のスマッシュが攻めてきます。最後は安藤選手のエッジボールが入り、8-11で第4ゲームを落とします。

ファイナルゲーム 勢いは安藤選手に

Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。ユエン選手は安藤選手のバック粒に苦戦し、台から下げられてしまいます。また、サービスをサイドギリギリに出され、ミスを生む形に。不運なエッジボールもあり、怒涛の5連続ポイントで安藤選手が点を重ねます。安藤選手の勢いを削げぬまま、第4ゲームは11-6で終了。ゲームカウント2-3で、ユエン選手の敗戦となりました。

ファイナルゲームまでもつれ込む大激戦を演じた両選手、お互いに持ち味のプレーを出していたと感じます。その中で、どうやって相手に攻撃させない展開を作るかなど、さまざまな工夫も見られた良試合でした。惜しくも敗れてしまいましたが、見ごたえのある両ハンドで会場を驚かせました。

2022年12月4日、京都カグヤライズ vs トップおとめピンポンズ名古屋は、トップおとめピンポンズ名古屋に軍配が上がる!

トップおとめピンポンズ名古屋は、京都カグヤライズにとって初対戦の相手であり、かなり競った試合となりました。その中でダブルスが初勝利を飾ることができたのは、チームにとってかなり大きかったと思います。試合終了後のコートには、ここから追い風を吹かせ、初勝利に向かっていくであろう選手たちの姿がありました。

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ライタープロフィール

記事を書いた人

清水 大暉

京都カグヤライズインターン生。 
中1から卓球を始める。高3で区切りをつけようとしたが、コロナウイルスの影響で学生生活最後の大会が中止に。そこで悔いが残り、卓球の道に進もうと決意。今では趣味で卓球を続け、国際試合や海外リーグの試合をよく観ている。
好きな選手は丹羽選手・酒井選手・モーレゴード選手・ティモボル選手などなど。