京都カグヤライズ18戦目の相手は、現在1勝1敗のトップおとめピンポンズ名古屋です。前回の対戦では3-2の接戦の末にカグヤライズが勝利しています。
2023年になってからはまだチームとして勝利を挙げられていないので、ここで勝利し最後まで走りきりたいところです。
2023年2月17日 ベンチ入りメンバー
- 松島 美空 選手
- 成本 綾海 選手
- ウェイ ウェンション 選手
- マー ユーハン 選手
- ユエン シュエジアオ 選手
今回、久しぶりのベンチ入りとなった松島選手。昨年12月25日の試合以来、2回目の京都でのホームゲームということで、事前に出場情報を発表していました。そのため、平日にも関わらず多くの方々が応援に訪れてくださいました。
第1マッチ:ウェイ ウェンション・マー ユーハン vs 鈴木 李茄・南波 侑里香
今シーズン2度目の対戦となりました。初対戦では、カグヤライズが2-0で勝利しています。
ウェイ選手は右シェークドライブ型、マー選手は左シェークドライブ型。鈴木選手は左シェークドライブ型、南波選手は右シェーク異質攻撃型です。今試合ではどのような戦術が見られるでしょうか。
第1ゲーム デュースまでもつれ込む接戦
カグヤライズペアは、序盤からミスのない両ハンドで攻めていきます。よいスタートを切れ。さらにマー選手の回転量の多いドライブが相手ペアに効きます。このままカグヤライズの流れで進むかと思われましたが、トップ名古屋ペアがじわじわと追いつき、スコアは8-8に。そこからお互いに点を重ね、10-10でデュースになります。どちらが取るかと緊張の空気が流れる中、最後はマー選手のカウンターで得点し、カグヤライズペアが第1ゲームを11-10で奪います。
第2ゲーム まだまだ続く、拮抗したラリー
引き続き、第2ゲームも接戦が繰り広げられます。トップ名古屋ペアが少しずつカグヤライズペアの球質に慣れてきたのか、ラリーが増えてきます。途中、攻撃的になりすぎたカグヤライズペアは、少しミスが目立つようになりました。先にトップ名古屋にゲームポイントを握られてしまいますが、じわじわと追いついていきます。しかし追いきらず、カグヤライズペアは第2ゲームを惜しくも9-11で落とします。
ファイナルゲーム 戦術の勝利
Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。カグヤライズペアは、トップ名古屋ペアに先に打たせてからカウンターを狙う戦術を用い、8-6でリードします。そこからも勢いは止まらず、見事にラリー戦を制して怒涛の5連続ポイント!11-6でカグヤライズペアがファイナルゲームを制します。ゲームカウント2-1で勝利しました。
2度目の対戦ということで、両ペア共に相手ペアの勝負の出方や選手同士の特徴を知っており、一筋縄ではいかない状況でしたが、見事勝利しました。カグヤライズペアのミスの少ない攻撃はもちろん、要所での戦術がうまく活きて得点につながったシーンが多く、ウェイ選手とマー選手のペアとしての進化を感じられました。
第2マッチ:ユエン シュエジアオ vs 安藤 みなみ
第1マッチと同様、このカードも今シーズン2度目です。前回の12月4日の試合では接戦の末に2-3でユエン選手が敗れています。
ユエン選手は右シェークドライブ型、安藤選手は右シェーク異質攻撃型。お互いに手の内がある程度分かっている中、どんな勝負になるのでしょうか。
第1ゲーム 安藤選手の繰り出す変化に苦戦
ユエン選手は、前回の対戦と同じく安藤選手のバック表の変化に苦戦している様子です。安藤選手が表ソフトで長短も混ぜてくるため、ラリー中に手前の方に落ちるボールがあるなど、なかなか思いきりのいい両ハンドを振れません。ユエン選手はラリーのボールを台上に入れるだけの展開になり、調子を出せずに第1ゲームを5-11で落とします。
第2ゲーム なかなか思うようにプレーできない
第2ゲームに入っても、ユエン選手はまだ安藤選手のバック表ソフトの球質に合わせられないようです。安藤選手にドライブを打たせてそこを狙ったり、クロスでのラリー中にストレートのコースで決めにいきたいところですが、予想以上に安藤選手のスマッシュと表ソフトに苦戦します。対応できないままに大きく点差が開かれ、第2ゲームを4-11で落とします。
第3ゲーム 最後、追い上げを見せるも届かず
もはや後がないユエン選手。安定した弧線を描くボールを台上に入れる展開が多くなり、そこを安藤選手にスマッシュで狙われてしまいます。さらに、安藤選手のバック表のナックルで押し込まれるようなボールがバック対バックのラリーで見られ、ユエン選手はどんどん台の後方に下げられてしまいます。最後、どうにか追い上げを見せますが、思うようなプレーができないまま7-11で第3ゲームを落とします。ゲームカウント0-3で敗戦となりました。
ユエン選手の特長であるパワフルな両ハンドドライブが封じられ、悔しい敗戦となりました。終始、安藤選手のペースで、プレー中に何度も苦い表情を浮かべるユエン選手が印象的でした。
第3マッチ:成本 綾海 vs ハン イン
第3マッチも、今シーズン2度目の対戦となる組み合わせです。成本選手は左シェーク異質攻撃型、ハン選手は右シェークカット型です。
前回の対戦では、好ゲームになるも1-3で敗れています。前回のリベンジを果たしてほしいところです!
第1ゲーム 流れをつかみ、よい展開で試合を進める
序盤では、成本選手がツッツキでハン選手の出方を見ながらラリー戦にしていきます。両者互角の展開が続きますが、その中で成本選手がバック表の変化で長短を使い分け、隙が出たところをスマッシュで決めるという展開を作ります。その展開で点差をつけ、成本選手が第1ゲームを11-5で奪取します。
第2ゲーム バック表の変化でチャンスを作る
第2ゲームでも、成本選手のバック表のツッツキや下回転に対しての持ち上げがハン選手に効きます。バック表でチャンスが出たところを、成本選手は逃しません。ドライブ、スマッシュで決めていきます。中盤、ハン選手がわざと高低差のあるカットをしますが、成本選手はこれをもろともせずに攻め続け、11-8で第2ゲームも獲得します。
第3ゲーム 戦術を変えてきたハン選手
ここを取れば成本選手の勝利という局面、ハン選手は後がないために攻撃を増やしてきます。
ハン選手のツッツキに対し、成本選手はスピードのあるドライブを打ち込んでいきます。ハン選手は、今まではこのボールをカットしていましたが、成本選手のかけた上回転を利用した返球に切り替えます。この展開で点差が開き、成本選手は打開できぬまま第3ゲームを6-11で落とします。
第4ゲーム 逆転されそうなピンチも乗り越える
ハン選手は、第3ゲームから引き続き成本選手の上回転を利用した当て方で返球してきます。成本選手はこの返球に対してミスを修正し、戻りを早くして畳みかけていきます。中盤、大幅なリードがあるも、流れが悪くなり成本選手がタイムアウト。そこからハン選手に追いつかれるも、成本選手にとってはラッキーなエッジボールなどもあり、運を味方につけて得点。成本選手が第4ゲームを11-8で取りました。その結果、ゲームカウント3-1で勝利します。
成本選手は、見事前回のリベンジを果たしてくれました!ハン選手のキレがいいツッツキやカットに対して無理に攻めず、チャンスがきたところで攻めるという、お手本のようなカット打ちで手にした勝利でした。
第4マッチ:松島 美空 vs チェン イーチン
久々の出場となった松島選手。相手は、世界のトップを走るチェン選手です。松島選手は左シェークドライブ型、チェン選手は右シェークドライブ型です。格上の選手に対してどのようなプレーをしていくのか、注目の一戦です。
第1ゲーム サービスからの展開が効く!
序盤から、松島選手が大幅なリードで試合を進めていきます。松島選手のサービスエースはもちろん、いつもの相手とは違うボールの伸びやバウンドに、チェン選手が首をかしげます。しかし、チェン選手は徐々に修正し、どんどん点差を詰めて10-10に。それでも松島選手は気後れせず、最後はサービスからの攻めた展開で得点し、第1ゲームを11-10で獲得します。
第2ゲーム 少し甘くなったレシーブを狙われる
ここからはチェン選手の目つきが変わります。チェン選手の3球目攻撃で決める展開が増え、さらには松島選手の相手側バックに集めるレシーブを狙われ、点差が開きます。それでも、松島選手はサービスエースやフォア前のサービスレシーブで1つ1つ得点を重ねます。しかし点差は縮まらず、松島選手は第2ゲームを6-11で落とします。
第3ゲーム ラリーでも互角の展開に
松島選手は、第2ゲームでチェン選手に甘くなったレシーブを狙われていたことを教訓に、第3ゲームでは軽く横回転を入れた逆チキータなど変化を加えます。それが得点につながり、また、ラリー戦でも得点していきます。着実に4点リードを取り、この勢いのままゲームを進めたいところでしたが、ついにチェン選手に逆転されてしまいます。惜しくも、第3ゲームを8-11で落とします。
第4ゲーム チェン選手の戦術転換
チェン選手は、ここで戦術を変えてきます。アップ系のロングサービスやナックル系のショートサービスを出し、松島選手に払わせてからの3球目攻撃という展開で、松島選手は大幅なリードを取られてしまいます。しかし、松島選手は決して諦めません!しっかりと食らいついていきます。しかし世界のトップを走る選手の壁は高く、2-11で第4ゲームを落とし、ゲームカウント1-3で敗戦となりました。
松島選手はTリーグ2度目の出場にも関わらず、世界トップランカーのチェン選手から1ゲームを奪う大奮闘を見せてくれました。松島選手が1点取るごとに会場を拍手が埋め尽くし、松島選手のプレーでさらに熱量が上がりました。
ビクトリーマッチ:成本 綾海 vs チェン イーチン
ビクトリーマッチで2度目の対戦となった両選手。成本選手は左シェーク異質攻撃型、チェン選手は右シェークドライブ型です。前回の対戦では接戦の末に成本選手が勝利しています。
ラリー戦での勝負
前回の試合では、成本選手がサービスからの展開で優位に立っていました。しかし今試合では、チェン選手も修正して対応してきます。
成本選手は、チェン選手の威力のあるパワードライブと厳しいコース取りのレシーブで、得点を封じ込められてしまいます。点差を大きく離され、1-7。そこから巻き返し、5-9と4点差まで追いつきます。しかし、最後はチェン選手の外に逃げていくような流しレシーブの展開で決着。成本選手は5-11でビクトリーマッチを落とし、ゲームカウント0-1で敗戦となりました。
今回の対戦は、チェン選手のリベンジとなりました。成本選手は王子サービスに対応され、なかなか自身の得意とするプレーができなかった様子でした。それでも諦めず、変化で押していく成本選手に頼もしさを感じました。
2023年2月17日、京都カグヤライズ vs トップおとめピンポンズ名古屋は、トップおとめピンポンズ名古屋に軍配が上がる!
京都のホームマッチということで気合いが入っていたカグヤライズメンバー。今試合も、ビクトリーマッチまでもつれ込む大接戦でした。惜しくも勝利とはなりませんでしたが、ダブルスの勝利や松島選手の出場で会場は大きく盛り上がり、平日開催とは思えない熱気が会場を満たしていました。
今シーズンのカグヤライズの試合は残り2試合。気を引き締めて、次の試合に臨みます。