京都カグヤライズ vs 日本生命レッドエルフ 北九州市立総合体育館 ノジマTリーグ 2022-2023

京都カグヤライズ14戦目の相手は日本生命レッドエルフです。日本生命レッドエルフからはいまだ勝ち星を獲得できていません。11月27日の試合では、すべてがフルゲームに突入し熱戦が繰り広げられましたが、勝ちきれずゲームカウント1-3で敗れるという結果になっています。今試合では勝利をつかみたいところです。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第14戦 vs 日本生命レッドエルフ 北九州市立総合体育館

2022年12月27日 ベンチ入りメンバー

  • 松島 美空 選手
  • ドゥ ホイカン 選手
  • 成本 綾海 選手
  • ウェイ ウェンション 選手
  • ユエン シュエジアオ 選手
  • シャン シャオナ 選手

カグヤライズはおなじみのベンチメンバーで挑みます。この日は年内最後の試合で、チームメイトにも年越しのために帰省や帰国をする選手がいます。この試合で勝利し、ぜひ勝利をお土産にしてほしいものです。

第1マッチ:ドゥ ホイカン・シャン シャオナ vs 森 さくら・笹尾 明日香

右右ペア同士の対決となりました。ドゥ選手は右シェークドライブ型、シャン選手は右ペン速攻型です。対する森選手は右シェークドライブ型、笹尾選手は右シェーク異質攻撃型です。シャン選手と笹尾選手は表ソフトを貼っているので、速攻を活かしたプレーが両ペア共に見られる可能性が高いです。

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第14戦 vs 日本生命レッドエルフ 北九州市立総合体育館

第1ゲーム 好調な出だし

第1ゲームでは、前中陣でのプレーが多く見られます。カグヤライズペアは、シャン選手がチャンスを作り、ドゥ選手がパワーのあるドライブで決めるという立ち回りでどんどん攻めていきます。相手がフォアに飛ばしたレシーブにも飛びついて取るなど、ドゥ選手が執念を見せ、11-7で第1ゲームを取ります。

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第2ゲーム タイムアウトで流れを変えられる

カグヤライズペアは、お互いのていねいな台上技術から、シャン選手のペン独特のプッシュを織り交ぜた変化で攻めていきます。序盤こそ点差を開けられたものの、中盤には追いつきいい流れになります。しかし、相手ペアがタイムアウトを取り、あえなく流れが変わってしまいます。要所で相手ペアに厳しいコースをつかれ、7-11で第2ゲームを落とします。

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ファイナルゲーム 相手の厳しいコース取りに点を失う

Tリーグでは6-6から始まるファイナルゲーム。ドゥ選手のサービスから始まりますが、2本をレッドエルフペアに取られてしまい、いきなり苦しい展開に。そこからはレッドエルフペアのフォア側に連続して球を飛ばし、開いたバック側を攻めるというパターンを防ぎきれず、得点されてしまいます。ファイナルゲームを7-11で落とし、ゲームカウント1-2で敗戦となりました。

出だしは好調だったカグヤライズペアですが、相手のタイムアウトをきっかけに流れが変わりました。戦術的にレッドエルフペアが一枚上手で負けてしまったものの、シャン選手のさまざまな回転を使ったプッシュなど、ペン独特のプレーで観客を驚かせる試合となりました。

第2マッチ:ユエン シュエジアオ vs 早田ひな

今試合注目のカード、エース対決です!ユエン選手は右シェークドライブ型、早田選手は左シェークドライブ型です。両選手、両ハンドを振っていく攻撃的なスタイルが持ち味ですが、果たしてどのような勝負になるのでしょうか?

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第1ゲーム 激しいラリーの応酬

初手からロングサービスで攻めるユエン選手。打撃がぶつかり合うラリーが多くなります。そこでユエン選手が先手を仕掛け、ラリー戦で早田選手を抑えます。早田選手はカウンターを狙ってくるもミスが続き、ユエン選手が第1ゲームを11-7で獲得します。

第2ゲーム 早田選手の逆襲

第1ゲームでカウンターを狙ったもののうまく入らなかった早田選手、第2ゲームでは修正し入る球が増えます。カウンターを防ぎたいユエン選手は、フォアサイドやミドルをついていきますが、早田選手は読んでいました。ユエン選手が打つ先で、早田選手に待たれてしまっています。ユエン選手はサービスから得点する展開が作れず、8-11で第2ゲームを落とします。

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第3ゲーム ミドルへの攻撃が効く!

ゲームカウント1-1で始まった第3ゲーム、ユエン選手・早田選手共にギアが上がり、第2ゲームまでよりもさらに激しい打撃戦が増えていきます。中後陣のラリーで、お互いに厳しいコースを攻め競っていく両選手。スコアが9-9になり、早田選手のサービスです。ユエン選手は2本ともミドルを攻め、早田選手の体勢を崩して得点します。このパターンを駆使し、11-9でユエン選手が第3ゲームを取ります。

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第4ゲーム 打点の早いバックハンドで得点を量産

ここを取りたいユエン選手は、サービスをバックサービスに切り替えてゲームを進めます。早田選手のドライブに対して、打点の早いバックハンドでコースを散らし、得点!そのまま点を重ねてリードします。しかし、早田選手も黙ってはいません。持ち前のパワーのあるドライブを活かして得点し、スコアは10-10で並びます。あわや逆転か、と思われましたが、最後はユエン選手のフリックが効き、得点!第4ゲームを11-10で獲得します。結果、ゲームカウント3-1で勝利しました。

激しいラリー戦の中、ユエン選手は巧みにサービスを変えて攻めました。ときには体勢を崩しながらも体幹の強さを発揮し、難しいボールを見事に返球するなど、素晴らしいプレーの連続です。

実は、2019年にユエン選手が木下アビエル神奈川に所属していた当時のファイナルでも見られた対戦でした。今回はそのときのリベンジマッチとも言え、ユエン選手の様子がいつにも増して鬼気迫るものに感じた方も多いのではないでしょうか。時を経て雪辱を果たしたユエン選手の姿は、チームとしても非常に頼もしかったです。

第3マッチ:成本 綾海 vs 赤江 夏星

ジュニアで活躍する赤江選手との対戦です。
成本選手は左シェーク異質攻撃型、赤江選手は右シェークドライブ型です。思いきりのいい3球目攻撃が特徴の赤江選手に、成本選手がバック表の変化と多彩なサービスで攻めていきます。

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第1ゲーム サービスからの展開で競る

両選手共に、サービスからの展開で得点し競っていきます。打ち合うパターンになると、両面裏ソフトを貼っている赤江選手の方が有利になります。両面裏ソフトの特長として、台から下がっても回転をかけて飛ばせるのです。しかし、そこを成本選手が遅いループドライブを使ってタイミングをずらし、赤江選手にカウンターをさせないようにします。この展開がうまく勝敗に作用し、成本選手が第1ゲームを11-9で取ります。

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第2ゲーム 修正してきた赤江選手

第1ゲームに続き、成本選手のサービスとバック表のナックル気味のボールが効きます。このゲームでも両者競る形となり、なかなか先が見えません。成本選手は第1ゲームで効いていた遅いループドライブを使いますが、赤江選手が前陣で構えてうまく返球し、得点。最後は赤江選手にミドルをつかれ、成本選手は第2ゲームを9-11で落とします。

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第3ゲーム 表ソフトを活かしたプレー

赤江選手が成本選手のバック表の変化に苦戦していたのを見てか、成本選手はわざと赤江選手に打たせ、ゆるく飛んできたボールをバックで取り、変化形表ソフトの特長であるナックルに近い球質で攻めて得点します。その後はお互いにミドルをつく攻撃でゲームを進め、また競っていきます。最後、成本選手の縦回転からの見事な展開で決まり、スコアは11-9へ。第3ゲームを取ります。

第4ゲーム 赤江選手の安定感が向上し苦戦する

ここを取れば成本選手の勝利ですが、赤江選手が阻みます。赤江選手は今まで出していた順横系のサービスから巻き込みサービスに変え、また無理に打ちにいかずつなぐボールも回転をかけて入れてきます。成本選手は厳しいコースを狙って攻撃しますが、惜しくもなかなか入りません。流れを変えられないまま、5-11で第4ゲームを落とします。

ファイナルゲーム 成本選手の読みが冴える!

6-6から始まるファイナルゲーム、赤江選手のサービス2本から始まります。成本選手は先を読んだように、2球目の回り込みレシーブ、回り込んでのストレート攻撃を繰り出します。ここで2本取り、8-6とリード。そこからは得意のしゃがみ込みサービスと激しいラリーでのミドルへの攻撃で得点し、11-7で勝ちきります!ゲームカウント3-2と激しい戦いの末、勝利しました。

前中陣での打撃戦が多く、お互いのミドルへの攻撃が印象的な試合でした。恐らく、ジュニア世代ではなかなか王子サービスを出す選手がおらず、赤江選手は対応しきれなかったのではないでしょうか。この独特なサービスが終始効いていたからこそ、成本選手が攻撃する展開をうまく作れたのだろうと思います。

第4マッチ:ドゥ ホイカン vs 森 さくら

ドゥ選手と森選手の対戦は、今シーズン初めてです。両選手共に右シェークドライブ型で、積極的に両ハンドを振っていくスタイルです。細かい台上技術などもレベルが高く、見ごたえのある試合になりそうです。

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第1ゲーム 互角のラリー戦

まず、ドゥ選手がYGサービスからのバックドライブ3球目攻撃という展開で点を重ねていきます。ゲームが進むにつれ、バック対バックのラリーが多くなり互角の勝負となりますが、森選手のサービスを見極めて先手を仕掛けたり、安定感のあるプレーで上回ったドゥ選手が一枚上手でした。第1ゲームを11-9で取ります。

第2ゲーム 戦術を変えてきた森選手

第1ゲームに引き続き、ドゥ選手がループドライブや緩急をつけたバックハンドで攻めていきます。しかしここを森選手がカウンターで狙って得点し、ドゥ選手的にとっては嫌な展開に。それでも決して引かず、YGサービスで追い上げます。それでもラリー戦をものにできず、ドゥ選手は9-11で惜しくも第2ゲームを落とします。

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第3ゲーム ベテランの技が光る

前ゲームまではしっかり体重を乗せて打っていたドゥ選手ですが、第3ゲームでは森選手の回転を利用するような打ち方が見られるようになります。微妙な回転量の差を生んで森選手の手元を狂わせ、球をネットにかけさせて得点するという高度な技が光ります!森選手も負けじと追い上げてきますが、ドゥ選手はタイムアウトで流れを変え、追随を許しません。11-8で第3ゲームを奪取します。

第4ゲーム ドゥ選手の流れ

ドゥ選手は、森選手のチキータに警戒しているのか、フォア前にYGサービスのアップダウンを出し続けます。前半ではものにできなかったラリー戦も、森選手の球質に慣れてきたのか、ドゥ選手は距離を取りつつ攻めて得点します。難しいボールをボディーワークでカバー、勝負どころでアップロングを出すメンタルの強さなどが効果的に重なり、第4ゲームは11-6でドゥ選手の手に。ゲームカウント3-1で勝利しました。

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両ハンドが巧みな選手同士の対決であり、激しいラリー戦の応酬が見られました。ドゥ選手は森選手のカウンターに苦戦する様子でしたが、YGサービスからの展開が効き、勝利につながりました。最後は珍しく笑顔でベンチに戻るドゥ選手でした。

2022年12月27日、京都カグヤライズ vs 日本生命レッドエルフ戦は京都カグヤライズに軍配が上がる!

ノジマTリーグ 2022-2023 京都カグヤライズ 第14戦 vs 日本生命レッドエルフ 北九州市立総合体育館

今試合は、「女王」と呼ばれる日本生命レッドエルフに初勝利を収める日となりました。勝負の要となるダブルスを落としたものの、シングルス3本で勝利するという今後の自信につながる1試合になったと思います。

年内の試合はこれで終了。新年からは再び京都カグヤライズとして団結し、シーズンの最後まで1つでも多くの勝利をつかみとっていきます。

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ライタープロフィール

記事を書いた人

清水 大暉

京都カグヤライズインターン生。 
中1から卓球を始める。高3で区切りをつけようとしたが、コロナウイルスの影響で学生生活最後の大会が中止に。そこで悔いが残り、卓球の道に進もうと決意。今では趣味で卓球を続け、国際試合や海外リーグの試合をよく観ている。
好きな選手は丹羽選手・酒井選手・モーレゴード選手・ティモボル選手などなど。